MoA:Rank6「vsミザリー」
ごきげんよう、マイグラント。
次の相手はTA“アトーンメント”
識別名“ミザリー”
彼女は星外企業所属のオペレーター兼専属傭兵であり、電撃直投射中型レールガンと、リボルビンググレネードランチャーを基本武装とした、青黒いTAを扱う強者です。
英雄的な活躍を見せたわけではありませんが、高い戦闘能力・指揮能力を存分に発揮し、老衰で没するまで戦場に立ち続けたとされています。
以上となります。
シルヴィアは、あなたの働きに期待しています。
エンドレスロール 残灰の砂漠
広大な砂漠の只中に置かれた、客席の用意されたフィールドにて、蒼黒の重装TAと相対する。
「ん……」
こちらの姿を確認すると同時に、頭部が起動してカメラアイ部分が点灯する。
「相当な覇気を纏ってるわね。
誰かは知らないけど、
ちょうど退屈してたところだし、死んでもらうわ」
右腕の中型レールガンをフルチャージして電撃を投射し、こちらが右斜め前へ回避すると同時にあちらもブースターに点火してホバー移動を始める。衛星軌道を描くように両者距離を測りながら、ミザリーがリボルビンググレネードランチャーを三連射し、着弾した砲弾が物理的な爆発とともにプラズマを地面に残し、余波でこちらを削る。こちらが飛び上がりながら左肩の二連グレネードキャノンで狙うと、ミザリーは素早くブーストしながら後退して、そこに置くようにグレネードキャノンを撃ち込むが、流れるような動作で壁面を蹴って高く飛び上がって躱し、ランチャーの残弾を撃ち切ってからレールガンを重ね、こちらは左へ避けて右肩の六段三連装ミサイルを撃ちながら重力に任せて降下していく。
ミザリーがランチャーをリロードしながら高度を下げていき、右肩の四連装ミサイルを斉射する。近距離に特化しているのか初速とホーミングが非常に強く、かなり無茶な軌道で狙ってくる。引き付けながらブーストで躱し、ミサイルを受けて突っ込んでくるあちらへ右腕の三連装ショットガンを放ち、それでも躊躇せずに接近しきって左蹴りを繰り出し、体格差を利用して圧殺しようとする。こちらが左へ瞬間的ブーストで回避すると、即座に反転しつつ後退し、継続して距離を取りながら低威力でレールガンを三連射し、こちらが左、右、正面と連続でブーストして躱し、そのままの勢いで全速力で突進する。するとあちらは左肩の大型エネルギーシールドを正面に展開し、突進を返すことでシールドバッシュのような形で迎撃して、激突するタイミングで連結した胴体部から衝撃波を解放してシールドを相殺する。
「ッ……!アーマーバーストか!」
ミザリーはシールドを破られた衝撃で怯み、そこにチャージした強化パイルバンカーで頭部を強打する。射出された撃針が強烈な刺突によってカメラアイを破砕し、カバー用の透明素材が剥がれて内部の複眼が顕になる。ミザリーは機体重量からさほど姿勢を崩さず、左腕を振ってランチャーを当てにかかることでこちらに上昇を行わせて択の自由を取り戻し、後方へブーストしてからチャージしたレールガンを放つ。凄絶な電光が空中を切り裂いて突き進み、凄まじい熱量と衝撃でこちらを少し煽る。向きを合わせながら頭上を取り、発射後の後隙を狙ってグレネードキャノンを撃ち込み、ランチャーで撃ち返して互いの砲弾がぶつかり、プラズマ爆発で牽制の意味だけを残す。ミザリーが更に後退しながらミサイルを撒き、それをショットガンで撃ち落としつつ、こちらのミサイルを斉射してシールドで防がれる。
「あんたから溢れ出るこの圧力……
この、直に心臓を握り潰されるような覇気……
なるほど、あんたがフレスの言ってた怨愛の修羅、ね」
ランチャーを二連射し、空中での動きを咎め、こちらはそれは従って身を翻して降下しながらリロードの終わったショットガンを上から放ち、ミザリーは後退によって防ぎやすい射角にしてからシールドで受け止め、それによって僅かに硬直したところにフルチャージした強化パイルバンカーから撃針を発射し、シールドに突き刺さって連鎖爆発を起こし、シールドが耐久限界を迎えてオーバーヒートし、消失する。決め打ちで重ねて両肩の武装を斉射し、グレネードをランチャーで相手しながら、飛び上がったミザリーは左脚の装甲を展開してミサイルを受け止め、再びフルチャージしたレールガンを、正面に拡散するように投射する。扇形に散乱する電撃に押し返され、ランチャーからの砲弾が直撃してプラズマの連鎖爆発によって地表近くまで押し込まれる。容赦なくミサイルによる追撃が重ねられ、硬直によって回避が遅れたところで着弾し、二発の砲弾が追加で飛んでくる。それをグレネードキャノンで迎撃し、あちらの状況を把握して強気に詰める。
「ちっ……こいつこっちの残弾まで……!」
ミザリーがぼやきながら斜め後方へ連続でブーストして逃げ、こちらは全速力を上積みした三連装ショットガンで機体負荷を上げ、肉薄してフルチャージした強化パイルバンカーで胴体部……もとい、コックピットを狙って撃針を発射する。動きが鈍った一瞬に繰り出されたそれに対し、生物の反射のような挙動で左腕を犠牲にして受け、至近距離の連鎖爆発で千切られながら大きく押し込まれる。
「まだよ!まだ終わってない!」
左半身の装甲の大部分が剥離し、激しくスパークする状態に陥るが、ミザリーはそれでも戦意を持って構える。結果として軽量になった機体で右斜に飛び上がり、最後のミサイルを放ってパージし、こちらもグレネードキャノンを放って迎撃しつつパージし、あちらの左を取るようにしつこくブーストして回り込む。ミザリーは右に連続でブーストしつつ、武装に回していた動力を全て集約したのか、中威力の電撃をレールガンから連続で投射する。それをこちらの機動力で置き去りにしながらショットガンで露出した内骨格を撃ち、すぐに姿勢制御限界を超えたミザリーが激突する勢いで落下する。全速力で追い詰め、フルチャージしたレールガンに対して再び胴体部から衝撃波を解放し、直撃させて吹き飛ばす。
ミザリーはレールガンを破壊されながらも両脚を地面に打ち込んで堪えるが、遂に限界を迎えて爆発炎上する。
「
頭部の複眼の動力が落ち、完全に沈黙する。
『TA“アトーンメント”の撃破を確認。
お疲れ様でした』
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