MoA:Rank18「vsティタヌス」
ごきげんよう、マイグラント。
次の相手はTA“ブルータル・ブルロック”
識別名“ティタヌス”
彼はムスペル重工業の廃星ネレイデス先遣隊の隊員の一人です。
近接武装に特化した徹底的な前衛機体であり、肩部に装着した追加ブースターと、背部ラックに提げ、そして持ち替えることのない大型シールドが特徴的です。
前面に大量に追加装甲も配されており、壊滅的な機体バランスを、常軌を逸した前詰めによって解決し、一般的な敵兵には凄まじい心理的負荷をかけていたとされています。
以上となります。
シルヴィアは、あなたの働きに期待しています。
エンドレスロール 雪冠の石棺
冷えた溶岩の上に聳える鋼鉄の要塞の屋上で、一目で異形とわかる独特なシルエットのTAが佇んでいた。
「闘いとは、一騎打ちであってこそだ」
ティタヌスと思われるその機体は、ブリーフィング通り翼のように背部ラックに大型シールドを配し、両肩に追加ブースターを装着し、その上で両腕に大型マチェーテを装備していた。
「貴様からは、私たちと同じ匂いがする。
返り血を浴びることに、微塵の躊躇もない」
荷重が限界を超えかけているのか、機体は軽装な上半身に比べて明らかに脚部が重くがっしりとしており、無茶な設計というのは正しいようだ。
「まあそれを非難されたとて、私たちはもう止まれない。
今さら戦う以外の生き方があるものかよ」
ティタヌスは身体を屈め、極端な猫背になってから全身のブースターを吹かし、真正面から突進する。左のマチェーテを全身を使って豪快に振り抜き、こちらが後方へのブーストで躱すと踏み込みながら右のマチェーテも続かせ、追加ブースターで加速して捻りを加えながら飛び上がり、空中から二連続で切り上げ、勢いよくこちらも後方へ飛び退いて距離を取ったところでティタヌスが空中で両腕を交差させて振り上げ、急降下しながら振り下ろす。左側へ三角蹴りのように連続で瞬間的ブーストを行って躱し、強化パイルバンカーにて打突を狙うが、ティタヌスは姿勢を傾けてシールドで受け止めさせ、即座に右マチェーテで切り返す。こちらが後方へ飛び退いて躱しつつ右腕の二連アンダーバレルマシンガンで胴体を射抜くが、ティタヌスの前面に配置された追加装甲は頑丈で、実弾もレーザーも共に目覚ましい戦果を発揮しているようには見えない。続いてあちらが轟音を上げながら肉薄し、殆ど突きのように内側へ短くマチェーテを払う。右マチェーテを強化パイルバンカーで弾き、マシンガンをチャージして短時間だけレーザーブレードへと変貌させて左マチェーテも弾き返す。その一瞬で前へブーストしてドロップキックを当ててティタヌスの速度を押し殺しつつ後方へ一気に離れてチャージした右肩の大型キャノンから生命エネルギー衝撃波を射出し、それを見たティタヌスは左前腕部のアタッチメントを展開して右マチェーテを嵌め、右背部の大型シールドを右手に移して衝撃波を受け止め、猛烈な威力の大爆発の身代わりとなる代わりに大破する。
「アーマーキャノンか……!まさかタイマンでそれを使う酔狂な人間が居たとはな!」
機体の重心バランスが崩れたティタヌスは即座に左のシールドをパージし、装甲とスタビライザーで極端に前に寄せたエクスパンションパーツも全て破却する。もはや骨組みのような極端にもほどがある軽装機体と追加ブースターによる異常な加速によって砲弾のように急接近し、鋏となった二連マチェーテで挟み切ろうと突き込む。こちらは過熱した右肩の大型キャノンをパージし、マシンガンを直撃させて削りながら挟み込みを強化パイルバンカーを犠牲にして受け止め、そのまま強引に断ち切ろうとするところへ左肩の二連グレネードキャノンをティタヌスの頸部に直撃させ、その瞬間に強化パイルバンカーをパージして逃れ、チャージしたマシンガンのレーザーブレードであちらの左腕を切り飛ばし、直ぐ様機体へ取り付いてグレネードで刻まれた損傷部分へマシンガンを叩き込んで爆発させ、機体限界を超えて爆発させる。
「手向けは……要らないか……」
ティタヌスが呟いて、機体が片膝をついて沈黙する。
『TA“ブルータル・ブルロック”の撃破を確認。
お疲れ様でした』
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