第3話
「ちょっと、何してるんですか!?」
友達が割って入って、私の手を引いてその場から逃げるように立ち去って、何だったんだろうね。大きい街に行くとああいうのが多いんだねって笑って話していました。
楽しく、無邪気で、子供でいられた最後の時間でした。
日が沈んでいく。
私にとっての普通も徐々に影を落として行ったことに気付くのにそう時間はかかりませんでしたね。
夕方になり、帰り、家に帰ると真っ暗で、人の気配が無いなと思い、気色悪さを感じました。
大きな家では無いのですが、夕方には母親が夕飯の準備をしているのが常でした。
電気をつけると、テーブルに置き手紙があり、何かの間違いじゃないのかと疑いたかった。そんな内容。
頭が真っ白になって気が付いたら朝だった。
悪い夢を見た。そう信じたくて立ち上がりテーブルの上を確認しても、昨日と変わらずだった。
色々なことが頭を巡っていたと思う。
ただ、理解してしまったことがあった。
「ああ、終わりだ。これが絶望なんだ」
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