第2話
俺はパパっと朝食を済ませ、自室へと戻って学校の準備を始めた。
「教材は今日もらう予定だから持ち物はノートと筆記用具だけだよな。新しい学校楽しみだな、ラブコメみたいな青春を一度してみたいんだよな!」
独り言をブツブツ言うのは俺の変な癖でもある。
「兄ちゃんまた独り言いってるの…」
部屋のドア付近から女の子の声が聞こえてきた。俺はドアの方に視線を向けた。そこには恵と同じく茶髪だが恵とは違く、短髪の少女が壁に寄りかかる感じで立っていた。
「なんだ、愛美かノックぐらいしろよ」
「したよ、兄ちゃんの独り言が大きすぎて聞こえなかったんじゃない?隣の私の部屋まで聞こえてたよ?いくら新しい学校だからって浮かれすぎでしょ」
朝からエグいカウンターだな。それにしても俺の独り言ってそんなに大きいのか?多分壁が薄いだけだよな。でも、あまり学校ではあまり独り言を話さないようにしておこう。
「で、何のようだ?」
「『何のようだ?』じゃないよ。兄ちゃんの独り言が大きいから注意しに来たんじゃん」
まさか、独り言の件はついでだと勝手に思い込んでいた。
「うんうん、分かった分かった次からは気をつけるよ。じゃあバイバイ」
俺はカバンを手に取り、愛美を押しのけて学校へと向かった。
それにしても、俺ってそんなに独り言の声が大きいのかな…
そんなことを考えながら学校へと足を運んだ。
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