第十二話
大男は怒りの表情だったが、私は続けて言い
「あ、あなたはトミヒ様が、どんな気持ちで戦場で戦っているのか知ってるんですか?」
すると大男は、せせら笑った。
「はあーん? 知らねえなあ。それじゃあ、アンタが教えてくれるのか、ねえちゃん?」
「そうですとも、そうですとも」
だから私は、言い放った。両手を強く
「ト、トミヒ様は百年間続いたこの戦争を終わらせようとしているんです! それも、この国の
敵国であるガナス国にもこれ以上、
すると大男は、立ち上がった。お、大きい。わ、私よりも頭二つ分くらい大きい。それに太っていて、腕も
「言いたい
そう言って大男は、右腕をグルングルンと回し始めた。私は、直感した。あの右腕で、
おそるおそる目を開けて見ると、私の右にトミヒ様が立っていた。そして私の左肩に、左手を置いていた。そしてトミヒ様は、大男に向かって話し始めた。
「この
すると大男は、
「ト、トミヒ様? ま、まさか本物のトミヒ様?」
大男の隣にいた、小男も怯えだした。
「ほ、本物だ……。本物のトミヒ様だ……」
と怯えている二人に、トミヒ様は続けた。
「さて。ここはこのヨミフ国の国民が食事をする、レストランです。もちろん、静かに。なので、あなたたちのように大きな声でお話をされては、皆さんに
すると大男は突然、ペコペコし出した。
「い、いや~、そうですね~。酒に
そうして大男は、この店の出口に向かった。すると小男もその後を追いかけて行って、二人ともこのレストランから出て行った。
やはりトミヒ様はこの国で大きな権力を持つ王族の一人で、しかもその
「いいぞ~、トミヒ様!」
「ホント、ホント!」
「がんばって、戦争に勝ってください!」
それらの声に
「はて? 私は今日は、ジュースは頼んでいないが?」
するとウェイターは、一礼した。
「これは当店からの、サービスでございます。先ほどは、ありがとうございました。いくらお酒に酔っていてもお客様はお客様なので、
そしてウェイターは、奥に戻った。それを
「ナヒコさん。せっかくなので、
「は、はい! もちろんです!」
そして私たちは、コップを軽く合わせた。そうしてオレンジジュースを飲んでいると、ウェイターがコース料理を運んできた。メニューはトマトときゅうりとレタスの
やっぱりレストランだけあって、どれも
「どうですか、ナヒコさん?」
「え? あ、ああ。お、美味しいです、すごく美味しいです!」
すると満足した表情になったトミヒ様はお会計をして、私とトミヒ様はレストランを出た。その時もやっぱり私は、今日の料理の
それはともかく私はまた馬車で私の食堂まで、トミヒ様に送ってもらった。あー、やっぱり歩かなくていいから馬車って
「今日は初めて食べる料理もあって、勉強になり……、いや、美味しかったです、ありがとうございました」
するとトミヒ様は、
「なるほど、勉強になりましたか。それは、何よりです」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます