第34話到着!異世界

 異世界に到着した太郎たち。そこは菜の花が咲き乱れ、緑あふれる美しい場所だった。


 「へぇー、ここが異世界か。思ってたのとちょっと違うな」太郎がつぶやくと、「まあな。世界終末大戦が終わってからは、だいぶ過酷さは薄れた方だけどな」と水野が答えた。


 その頃、水は目を覚ますと、檻の中に閉じ込められていた。檻の外を見ると、弱いモンスターたちに薬を投与するメラニーの姿が見えた。


 「大丈夫だからね!僕は君たちのためを思って、薬を投与してあげてるんだからさー!」とメラニーは優しく叫びながら、注射器を手に薬を打ち込む。しかし、効果は見られないようだった。


 「ああ、また失敗か……いつになったらこの薬は完成するのだろうか……」と一人呟くメラニー。


 それを見て、水は声をかけた。「やぁ!お目覚めかな?」


 メラニーは振り向き、「ここはどこだと思う?」と尋ねる。


 水が戸惑いながら答えると、「ここは実験場だよ。僕が君たちに薬を投与するための場所さ」とメラニーが説明した。


 「なんでこんなことを……?」と水が問いかけると、メラニーは一瞬、笑みを消し、「もう失いたくない物があるからだ」と静かに告げた。


 その後、メラニーは一瞬笑顔に戻し、「さぁて、また薬の改良だ!」と笑顔で言いながら歩き去った。

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