第9話 守り神、薬局、都市伝説
僕の街には、薬局がある。木造で、所々古びていて、たまに蜘蛛の巣が張ってある。店の中は、カウンターがあり、その下には、ガラスの商品棚がある。その中には、風邪薬、頭痛薬、漢方など色々な薬がある。だかどれも昔ながらの薬ばかりだ。まあ、この街は、都市から遠い所にある街なので最近できた薬などは来ないのだ。それに、薬屋はこの街にここしか無いのだ。だが、この薬局不気味なので、できれば近寄りたくないのだ。そのせいか、そのおかげか、この街の住人は病気になる人が少ない。だが、この僕が風邪を引いてしまったのだ。家に薬も置いていない。こまった、その店に行くしか無いのか。こまった、どうしたものか、風邪だけであれば、家で療養してれば治るはずだが。熱も出してしまった。それに、会社にも行かなければならない。周りに迷惑をかけるわけにもいかない。と、すればあの薬局に行かなければならない。中に入って見ると、意外にも明るかった。そして、中も清掃しているのか綺麗であった。中も意外に広い。聞いていた話と180度違う。おかしい事が起きている。これは夢なのだろうか。僕が立ち尽くしていたら、一人の女性がこちらに近づいてきた。その女性は、おばあちゃんなどでは無い。多分20代ぐらいの方だろうか。「なにか、お探しですか?」僕は、少し戸惑いながら「あの、風邪と熱がありまして。押さえられる薬はありますでしょうか?」その女性は、少し悩んだあと、何かを思い出したのか。笑顔で「少しお待ちください」と言い店の奥へ行ってしまった。なんと言うか思い違いだったのかも知れない。そうだろう。病気では無くとも、ここに通ってしまうような気がする。それにしたって、なぜあのような嘘が広まったのだろうか?もしかしたら、この店を汚されないように誰にも近寄らせないようにしたのだろうか。まあ、分からなくは無い。同断拒否的な物だろうか。うーむ、そういえばこの薬局、街の中心地から離れたところにある。だが、僕の家からは徒歩10分ぐらいで来れる。と、考えて見るとおかしい。自分の住んでいるマンションからこの薬局を見ると、確かにボロい。そして、小さい。いや、おかしい。そう考えていたら、女性が店の奥から出て来てある薬を持って来た「こちらどうでしょうか」「じゃあ、これで」僕はその薬を買い、店を後にした。外に出たら、いつも通り狭くて、ボロい、そしてなにか強い薬品くさい臭いがする。僕は振り返りもせず、その薬局を後にした。その後、店の話を同僚にした。だがその同僚は、面白半分で聞いていた。僕は、「本当だって、今度行ってみなって」同僚は、まだ信じていなかった「本当か~。子供の頃来たとき、凄い狭くて、汚くて、薬品くさい店だったぞ」「それから、凄い時間経ってるじゃん。だから、改装したんだって。あと、店員さんも可愛かった」同僚は、少し広角が上がったが、「まあ、気が向いたら行ってみるか」僕は、その口を見逃さなかった「思い立ったが吉日だよ。今日の帰り行ってみようよ。」同僚は、やっとこっちを振り向いて「いやだ。忙しい」とは言ったものの。半ば強制的にその薬局に来た。僕は、同僚をつれて「ここだよ!」同僚は、少し奇妙に思いながら「本当か。」僕たち二人は、店の中に入った。やはり中は綺麗で、外観より広いし、綺麗になっている。商品も、綺麗に並んでいる。同僚は、周りを見回して「本当に、薬局なのか。おれは、夢を見ているのでは無いのか。」僕は、その同僚の顔を見て「これが、本当なんだな。凄いよね。ね」同僚は顔色を変えて「ちょっと、外に出よう」と言い僕の腕を引っ張って店の外に連れた「なにどうしたのそんな血相を変えて」同僚は、真剣な眼差しでこちらを見て「こんな都市伝説を知っているか?」「どんな?」同僚は、こんな話をしだした。あるところに、双子がいた。姉は、才色兼備、高嶺の花、文武両道など男女誰が見ても、惚れてしまうほどだ。だが、対照的に妹は、全てが反対出会った。だが、妹一つだけ姉より強いところがある。それが、薬学の知識だ。それだけは、姉、いや全世界の誰よりも負けない。妹は、その知識を使ってどうすれば、姉に勝てるのか、日夜寝もせずずっと美の薬の研究をしていた。そして、ついに薬が完成した。だが、この薬自分が飲んでも何の効果が無く。効果があるのは、自分の子供であった。その妹その時だけ色々市販の薬や自分が適当に調合した薬を飲んで一瞬だけ美人になった。そして旦那と結婚をして子供を身籠もった。色々薬を飲んだ反動か副作用か。前よりもものすごく不細工になってしまった。しわも凄い重なっていて。身体も太くなってしまった。だがその代わり、子供は、自分の姉よりも美人になった。世間では、100万年に一人の美少女と、噂されていた。と、いう都市伝説であった。「そういうことだ。」「どういうこと?」「これまでの事を思い返してみろ」
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