チェーン店の鬼
koko
第1話 呼び出し
午後3時。昼営業を終えたばかりの「ラーメン虎之助・静岡南店」は、厨房の清掃と夜の仕込みに追われていた。
「……また来たよ、例の封筒」
副店長の今井がため息まじりに差し出してきたのは、真っ白な本社からの封筒だ。表にはただ一言──
『店長・本社試験出席要請』
それを見た瞬間、店長・篠田真一(しのだ しんいち)の背筋が震えた。
「前回の試験から半年ぶりか……」
ラーメン虎之介には、異常とも言えるな社内制度が存在する。
定期的に対象となる店長は本社に呼び出され、厨房でラーメンを1杯を作らされる。それを本社役員4人と、もう1人の“特別審査員”が試食し、10点満点で採点されるのだ。
その“特別審査員”こそ、社員たちが「チェーン店の鬼」と恐れる存在だった。
今まで何人もの店長が試験に挑んできたのだが、特別審査員から10点満点を獲得した者はいなかった。
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