第7話 分析

「な……ぜ……」

麻酔が効いてくる。最後に見たのは、冷たい天井だった。


──目が覚めると、分析室に運ばれていた。

(もっと情報を得るため、寝たふりを続けよう)


「さとる! さとる!」

智子が肩を揺するが、私は微動だにしない。


「効きすぎたか……特殊体質は扱いが難しい」

「ごめんね!」


「構わん。その状態でも分析はできる」

(この男の声……どこかで聞いた?)


エレベーターで10階へ。オフィスに運び込まれる。


「おや? この寝たふりのお嬢さんが、例の生物兵器か?」

(バレた!? ……いや、まだ様子見だ)


データを確認した二人から悲鳴が上がる。

(もう我慢できない……)


「この素材……硬度も強度も現存するあらゆる材料を凌駕している」

男は私の肩を掴み、痛みで赤くなるほど強く握った。


「こ、これは私の体内から……」


「即刻解剖だ!」

「ちょっと待って! 人権は?」

「国家安全のためなら些細な犠牲だ」


智子が法律を引用して反論。

「……実は録音してました」

彼女は録音機を掲げた。


局長(仮称)は深くため息をついた。

「失礼した。これは『強相互作用力素材』だ」


(強相互作用力……!?)

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