第2話 入学

ここは、ヴァンパイヤと人間が共存する世界。


今日、白城沙音は、影牙学園に入学しようとしていた。


普通じゃないってことは分かっていた。去年まではヴァンパイヤ専用の進学校だと有名だったこの学校は、人間より数少ないヴァンパイヤが集う。


そして、今年から人間も入学出来るようになった。有名な進学校と数少ないヴァンパイヤがいると言うせいなのか今年は、この学校を受験する者は後を経たなかった。


私は…と言うと、何故か勝手に応募されていて、受験する事になった。無事合格したのはいいのだけど……進学校だということもあるのだろう。


優秀な人材を逃さないように、合格した人は合格を取り消す事はできないと言われてしまった。そしてそのまま、この学校を通うことになったのだよね。

………本心を言えば、私は平凡な所で通いたかった……。


この影牙学園の頂点に立つのは、牙族最強の存在、神牙夜翔だった。


「そいつには関わらないのが吉」


と一緒に入学して来た人がこっそりと教えてくれた。


生徒代表挨拶が始まる。みんなは、ステージに現れた神牙夜翔にうっとりするように見ていた。


神牙夜翔はまったく気にしてないように、話し出した。


「この影牙学園に合格し、入学して来た皆さんを私たち生徒一同は心よりお祝い申し上げます」


普通はいい言葉に聞こえるだろう。しかし、神牙夜翔はとっても棒読みだった。それでも、威圧感はすごく、誰も何も言えずにいた。……ううん。言えなかったように思う。


神牙夜翔は不機嫌さを丸出しにし、話している。まるで、無理矢理押しつけられた仕事をこなすように。


ステージの下では、司会の人がオロオロしている。


………とんでもない学校に入ったのでは?…

と初日で思い始めていた私は、ちょっと学校生活が心配になった。

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