響き合う個性と、新たな挑戦

第13話:余韻と、揺れるリズム

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@Tsukishima_Hibiki 2025/07/15 17:00:00 JST

#ブレイズの衝撃 #怜さんのドラム #再燃の兆し

前回のライブの感動が忘れられない。

怜さんのドラム、もう一度見たい!

なんとかして、怜さんにまたステージに立ってもらえないかな…。

みんなで協力して作戦会議!


@RefrainBeat_KANA 2025/07/15 17:30:00 JST

#バンドの目標 #怜さん大好き

私も怜さんのドラム、また聴きたいです!

みんなで頑張ろうね!


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ライブ後の静けさが、

カフェにゆっくりと沈んでいた。

怜は窓辺の小さな席に身を沈め、

一人、コーヒーを口に運ぶ。

淹れたての苦い香りが微かに立ち上り、

外の陽射しが彼女の髪を柔らかく照らす。

眼鏡の奥、

足元は無意識にリズムを刻んでいた。

その表情には、

どこか晴れやかな色が宿っている。


【ライブ後の静かな情熱】

脳裏には、

先ほどのステージの熱狂が、

まるで幻のように鮮明に蘇る。

ブレイズのメンバーと

音を合わせた、あの感触。

それは心地よい。

だが、その感覚の奥には、

かつて全てを失った痛みと、

二度と音楽を失うまいとする恐怖が、

小さな棘のように胸に刺さった。

(悪くはない。

いや、最高だった。

しかし、あの痛みを

再び味わうのは、まだ早い。)

小さく呟き、

コーヒーを一口飲む。

冷えたカップの硬さが、

現実に引き戻す。


【響の作戦会議と怜の視線】

カフェの別のテーブル。

響、奏、梓咲、結月が

密かに作戦会議を開いていた。

怜はそれを遠巻きに見て、

彼らの会話に耳を傾ける。

響が「怜さん、絶対またドラム叩きたいはずだよ!」と

昔のライブ映像を見ながら熱弁。

他のメンバーも同意する。

響たちの熱意が怜に届く。

忘れかけていた音楽への衝動が

微かに心に揺らぎ始めた。

怜の目に、響のひたむきな姿が映る。

それは、かつて音を追い求めた

自分自身に重なった。

彼女の純粋さは、

かつての自分を苦しめた痛みを、

そっと癒すように感じられた。

怜は彼らの話に気づかないふりをした。

しかし、その心は揺れていた。

(また騒がしくなる……賑やかさは嫌いだ。

だが、あいつらの声は不思議だ。

胸の奥に、かつての熱を思い出させる――

放っておけるはずがない。)


【ドラムスティックの葛藤】

作戦会議を終えた響が、

意を決したように、怜の元へ歩み寄る。

足音が床に微かに響く。

「怜さん!また一緒に演奏しましょうよ!」

その声は、真っ直ぐに怜の胸に突き刺さる。

怜はそっけない返事をする。

しかし、手元のドラムスティックを

無意識に回してしまう。

コツ、コツ、と微かな音が響く。

そのドラムスティックは、

怜の心の奥底に眠る音楽への情熱を、

どこか楽しそうに響かせているようだった。

響はその音に気づく。

怜の隠れた情熱を肌で感じ取った。

彼女の視線が、

スティックを回す怜の指先に注がれる。

怜は響の視線に気づき、

すぐにスティックの動きを止める。

表情は変わらない。

しかし、怜の心には、

複雑な感情が渦巻く。

(面倒な予感だ――それでも、胸の奥がかすかに疼いた。

あの熱気に触れるのは、恐ろしい。

だが、凍った氷に小さなひびが入るように、

音が私を内側から揺さぶる。)

心の中に、

音楽への新たな心地よさが

微かに芽生え始めていた。


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@Tsukishima_Hibiki 2025/07/15 20:00:00 JST

#ブレイズの衝撃 #怜さんのドラム #再燃の兆し

前回のライブの感動が忘れられない。

怜さんのドラム、もう一度見たい!

なんとかして、怜さんにまたステージに立ってもらえないかな…。

みんなで協力して作戦会議!


@RefrainBeat_KANA 2025/07/15 20:30:00 JST

#バンドの目標 #怜さん大好き

私も怜さんのドラム、また聴きたいです!

みんなで頑張ろうね!


@RhythmGarden_Ray 2025/07/15 21:00:00 JST

#面倒な予感 #しかし #心地よい

また、騒がしい奴らだ。

だが、不思議と嫌ではない。


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【次回予告】

奏:「新曲、もっと私たちらしさを出したいな!」

梓咲:「このフレーズ、なんか違う気がする…」

怜:「…言葉は、音で伝えろ」

結月:「神楽坂様、何かお気づきでいらっしゃいますか?」


次話 第14話:探求の音色、新たな壁

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