二振
彼女らはそう言うと、レーヴァテインと名乗る少女は蒼空の前に立ち、少し遅れて、ティルフィングと名乗る少女も僕の前に立った。僕がよろしくと手を差し出したとき、突如辺りに轟音が響いた。
「今度は何が起きるんだ?俺たちがゲームの中に吸われるんか?」
「蒼空、流石にそれはないと思うぞ。けど何が来ても、もう驚かんぞ。」
「くっ。まさかもうヤツが来るというのか。いくら何でも早すぎるわよ。」
「できれば、一度本当にできるのか、試して起きたかのに~。」
彼女らが何を言っているのか僕らは理解できなかったが、彼女らは何か知っているようだ。
するとティルフィングが急に何かを起動させた。するとフィールドのようなものが出現し、周りの時が止まった。
何故か僕たち4人だけが動けるようだ。そんなことを考えていると一人の悪魔のような見た目の大男が現れた。
「くっくっくっ。こちらまで来られるだけの技術を持っていたとはなぁ。だが、所詮は我の記憶にない雑魚2匹と、こちらの世界のガキどもか。なぜおまえらの代表はあいつらを派遣しなかったのか?」
大男の言葉を聞いた彼女らはひどく動揺しているようだった。
「まぁいい。貴様ら相手には我が相手をするまでもないか。今回はただの様子見のために来ただけなのでお暇させていただく。」
そう言い残すと、謎の大男はその場から消えるようにいなくなっていった。
「「待ちなさい、
彼女らはそう叫びながら謎の大男に向かって駆けていった。
しかし彼女らの拳が大男に届く瞬間、地面から急に二足歩行の狼みたいな化け物が彼女らの攻撃を防ぎ、彼女らを大きくはじき返した。
そして、彼女らが「すめらぎ」といった謎の大男は姿を消した。
僕たち終始困惑していたが、ここはあの化け物を倒さなければいけないらしい。
そう確信した僕らは近くの掃除道具入れから、とりあえず箒を持ってきた。
「えっ?マスター、それ掃除道具じゃん。」
「いや、無力な僕らだけど逃げたくない、僕らも戦うよ、ティルフィング!」
「あぁ、俺も逃げないぞ、悠羽、レーヴァテイン。」
「気持ちは嬉しいけど、あいつを倒すに、そんな
「ぶっつけ本番だけどやるしかないみたいね、レヴィ。」
「そうね、ティル。君たち、蒼空と悠羽でいいのよね?急で申し訳ないけど手を出して!」
そう言われた僕らは箒を放棄し彼女らに手を差し出す。
僕の手をティルフィングが握り、蒼空の手をレーヴァテインが握った。
彼女らの手は想像する柔らかさとかはなく、普段から戦ってきたからだろうか、まめがたくさんあって、どちらかというと職人みたいな手であった。
僕らも握り返すと彼女らの体が白い光に包まれた。
光が消えていくと、僕の手には純白に輝き、ところどころに金色の装飾が施された剣が握られてぎ、蒼空の手には漆黒に輝き、ところどころにルビー色の装飾が施された剣が握られていた。
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