第13話 女神は若者の憧れ「他人の乳を揉みたい」という本願を成就する
※正確なタイトルは「女神は若者の憧れ「他人の乳を揉みたい」という本願を成就する」。まさかの長すぎてはねられた。
※先行していたノクターン公開分に追いつきました。ご愛読感謝
「ヒイッ!?」
「ど、どうしたのだユリ!?」
せっかく穏やかな気分でぐーたら出来ると思ったら、また厄介事を運んできたユリ。
腰を抜かしたシスターは、指差しながら震えている。
その先にあったのは俺の…ミュー様の仏像だった。何だよ、俺がどうしたって――――。
「イリス、お前のせいか?」
「そ、そんなわけあるかっ!」
乳首が片方欠けた仏像。最初に見た時は茶色っぽかったが、失せろゴミクズのおかげで汚れが落ちて真っ白なその頭に、さっき見かけた奴がいた。
イリスの顔からぽぽいのぽいしてばいばいきーんした人面瘡が、仏像の頬についていたのだ。
「うーむ」
「どどどどうしましょう! ミュー様があんな不浄な穢れのお塊で聖なる教会をお汚しになられたせいで神罰が下ってしまいました!」
「なるほど」
「納得するなイリス。成仏するはずの悪霊は、お前の邪念が黒すぎて神聖な女神様のシミとなってこの世にしがみついた。つまりお前が諸悪の根源だ」
「それはない」
というか、俺じゃないが俺の仏像の顔についたわけで、この女神のような我が美貌にもやって来るのか、奴が?
まぁどんなに女神みたいだろうが、自分には見えない美貌なんてどうでもいいけど。
今なら女神の身体を好き放題? 一番好き放題したいことが出来ないだろ? 俺は股間の未使用品で女神を滅茶苦茶にしてやりたいのに、自分が女神になったら台無しなんだよっ! 分かれよ俺!
「あああああのっ、……人面瘡様がお泣きになられています!」
「確かに泣いている。ミュー様が泣かせたんだろう、この人でなしめ」
「お前ら順応早すぎだろ。とりあえずユリはこんなものに敬語を使うな」
「御神体よりずっと素晴らしい神様にみえます」
ユリの目はすっかり濁ってしまった。こうやって騙されて高額契約を結ばされてケツの穴までむしり取られるんだ。穴じゃなくて毛だった? ケツの毛なんていらねぇし。
で。
人面瘡はなんか知らないけど、ユリに拝まれたら笑顔になった。予想外に表情豊かだ。もしかして女神様の聖なる御尊顔に張り付いたせいで浄化されて、俺になついたのかも知れない。いらねー。
「まぁいいか。とりあえず扱いは保留で。ただし、タダ飯食らいの寄生顔だったら許さんぞ」
「それってミュー様のことですよね!」
「たしかに」
「納得するんじゃない」
結局、女神様はこういう奴だったという意味不明な結論が出て、人面瘡は放置となった。
それどころかユリは俺よりそっちを拝んでいる。まさか俺ってあれより下なのか?
「岩男様もお祀りしたいです。ほがらにあけゆく気がします」
「ユリ、お前は何を言ってるんだ」
岩男のTシャツまでもが隣の祭壇に祀られ、俺は下着姿にさせられた。なぁ俺の扱い酷くない? 一応女神様なんだけど。実物なんだけど?
「デッ!?」
「自分だって持ってるだろ、干し柿二つ」
「干すんじゃない!」
イリスは我が巨大メロンを見てひいている。というか、巨大ブラのサイズが合ってないことに今気づいた。まさか成長期か?
「一応確認したい。人間は何歳まで成長して何歳ぐらいで死ぬんだ?」
「女神様というのはそこまで非常識だったのだな」
「女神っぽくていいだろ? 好感度1上昇だ」
「どこに上がる要素があった」
見るからに呆れた表情のイリスと、人の双丘をじろじろ見つめる不審者ユリは、ため息をつきながら人類の常識を教えてくれた。
「耳長人種に魔物の血が入った人種もいるのか。ファンタジーじゃないか!」
「いやらしいことをお考えになると、岩男神様の神罰がくだりますよ。どうか愚かな女神様をお許しください」
「人面瘡にお祈りするな」
俺が知っているよりも人類はいろいろあって、特に魔物との混血系は二人にもよく分からないようだ。
平均年齢は200歳、30歳くらいまで成長するが15歳で成人扱い、20歳までには結婚するのが普通…と。
「成長しきってないのに結婚するのか。つまり子どもが子どもを産む…」
「神々に祝福された清らかな若子には、清らかな赤子が宿ると言われています」
何それ。神ってただの幼女趣味の変質者だったのか? 無茶苦茶だ。
「完熟した肉体にこそ健全なドエロが宿るというのに。まったく度しがたい神だな、親の顔が見てみたい」
「真顔でエロを語るミュー様の親も見たいものだ」
「親なら無理だが息子ならいつでも見せてやる」
「や、やめろ! ズボンを脱ぐな!」
何を今さら慌てるんだ。さっき自分で床に突き刺した御神体だぞ。呆れながらイリスの身体をついでに眺めてみる。
体つきは立派な大人。俺の下半身が反応するレベルだが、婚期を逃したと軽く嘆く程度ならまだ20代だから成長が続いていることになる。
「すごい弾力だ。これ以上成長したら土偶みたいになりそうだな、うむ」
「な、何をする!? 揉むんじゃない!」
「おっと失礼。そこに渋柿があったもんで」
おっと、思わず後ろから羽交い締めにして実物を確認してしまったぞ。むう、俺を催眠術で操るとは油断ならん女だ。さすが騎士団長様だ。
「いい加減その喩えから離れろっ! え? あああああ!」
「あーあーきこえなーい?」
「当たってるっ!!」
「お?」
女に女神の胸が当たったから何だというのだ…と、そこで悟った。悟りをひらいてしまった。
股間のテントがイリスの尻を圧迫している。なるほど、我が聖剣はイリスを女と認めたのか。腹黒でも女は女か。
だが心配ないぞ、俺の脚が長すぎて位置がずれているからな。あれ? 残念の間違いか?
「いいかイリス、そしてユリよ。我が神聖なる女神様の俺様は、下々の前に御降臨なされてこう申されたのだ。いかに小ぶりであろうと乳は他人でありたい、と!」
「高潔な最高神のミュー様は、そんなことをおっしゃったりしません!」
そう、誰が何と言おうと揉むなら他所の乳房だ。あれ? もしかして、今のが俺の初体験、初モミだったか? そう考えるとあんまり嬉しくないような気がしてきた。
気がしながらも俺の両手は堪能し続けていたのだが、イリスに肘で突き放された。四天王プロレスかよ。
「…現実を見るのだユリ。ミュー様は不浄なテントを押しつけ、自分より小さいと蔑みながら勝手に他人を揉むド変態クズ女神だ」
「そ、そんな…」
「蔑んでなどおらぬぞイリス。我が聖なる手からこぼれるほど立派なサイズ、しかも先端をくりくりしたら密かに腰を動かしていた。まさしくこれぞ三次元のエロエロではないか!」
「バッ…」
誰に何と讃えられようと、オッサン女神には譲れない一線というものがある。そしてイリスは合格だ、比較対象がないが星3つくれてもいい。
そんな女神の魂の叫びに感極まったのか、女騎士団長様は声に詰まり、真っ赤な顔だ。この世界にタコはいるのだろうか。
「はぁ…。お前はこんな奴だった。さっき広場であんなに讃えてやったのに、教会にやってくる者すらいない」
「それはイリスの説法がインチキ臭かったか、道に迷ってるだけだろ。まぁうちの教会は一見様お断りだから気にするな」
「それならミュー様を追い払ってます!」
これはユリに一本取られたなぁ。俺を祀る教会で俺が一見様ってのは承服できないが…と、どうでもいいことに憤慨しかけたら、イリスの身体がわずかに光った。
「この世界の人間は発光生物だったのか」
「バカを言うな。今のは浄化魔法だ。ミュー様に揉まれた穢れを祓った」
「すばらしいですイリス様! 浄化魔法まで使えるなんて」
女神を浄化するって、そんなインチキ魔法があってたまるか。
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