Descent on damnation -葬ラレタ歴史-
マーシー(荒P)
序章:壊れた子守唄
鬼楚歌 真莉(おにそか まり)、14歳。
薄暗い部屋で、孤独に顔を埋める。
母の足音は冷たく遠い。
転校先の学校では、抜群の美貌と成績が嫉妬を招き、「鬼退治」と称した無慈悲ないじめが彼女を蝕む。
「何もしてないのに…私の涙が、みんなの笑いものだなんて…。」
呟きは、誰も聞かない。
KOKIAの「フクロウ」を口ずさむことで、真莉は心の傷をそっと抱く。
ある夜、擦り切れた「フルダイブ・マインドメット」を手に取る。
この装置は、意識を仮想世界「マインド・ワールド」へ飛ばし、セカンドライフを楽しむ夢のツール。
だが、子供たちが仮想世界から戻って様子がおかしくなり、大人を対象に殺人事件を起こしたというニュースが絶えない。
国から販売禁止されても、その魅力からダークウェブで取引される禁断の装置だ。
「こんな現実、消えちゃえばいい。」
真莉はゴーグルを被る。
彼女の歌声が、闇に溶ける。
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