紡11

先生!先生!あのね!今日はクッキー作ってきたの!!


『あらつむちゃん、どんなのかしら?』


じゃじゃ~ん!ほらこれ!前のやつよりきれいにできてるでしょ?


『そうね、前回よりも形が崩れてないわ。お味はどうかしら?』


はいどーぞ!……って、先生?


『つむちゃんが食べさせてくれたらなぁ~。はい、あ~ん』


むむ、しょーがないな、今回だけだからね!はい。


『はむ…………ん、おいしいわ。ありがとうね♪』


えへへ~、どーいたしまして!


『つむちゃん、こんなに上手なら、家庭科部とかに入ればよかったんじゃないの?』


えー、まあ確かにたのしそーだなって思ったけどさ。


『けど…?』


やっぱりあたしは、先生のお手伝いしたいから。


『それは、確かにすごく助かってる、けどね…つむちゃん――』


ん、あたしは、何言われても先生のお手伝いするからね!どーせ先生、「私のためじゃなくて、自分のために時間を使おう?」とか言うんでしょ?


『…えへ、バレちゃったか。すごいね、つむちゃんは』


もう!まじめな話してるんだからからかわないで!!…とにかく、あたしは先生の仕事の手伝い、やめる気なんてないからね!


『そっか、ありがとね』


えへへ、とーぜんだよ。先生はあたしを助けてくれたんだから!


『…でも、もし、これから先に私がいなくなるようなことがあったら、私のことは忘れて、人生を大切な時間を、自分のために使ってね』


え…


『なんて、そんな悲しそうな顔しないの!』


でも…なんで急にそんな…………


『何でもないわ。これから先、もしもの話よ』


……そっか。


『泣いてる?』


泣いてない!!


『じゃあこれからも私の仕事の手伝いしてくれる?』


それは!もちろん!!

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