第2話 転生
「今日も残業かよ」
エナジードリンクを喉に注ぎながら誰に聞かせるでもなくぼやいた。
俺は、”角田桜”昔から女っぽい名前で馬鹿にもされたが今になってはあまり気にしていない。
俺の人生で一番のミスはこのブラック企業に新卒で入り30になるまでダラダラこの仕事を続けてしまったことだ。
体も心もズタボロ休日は寝るだけで終わる。
「そういや最近健康診断行ってなくねぇか?」
ふと思った、少し心配になり次病院に行ける日をスマホで調べようとした時。
「ん?なんかあっ、これやばいやつ」
視界の歪みを感じそのまま意識を手放した
△△△△△
「あ?俺、あーそうだ病院行ける日調べようとして」
そう言い寝ぼけ眼のままポケットをまさぐろうとした時、違和感に気づいた。
「これは、草の感触?」
目をこすって辺りを見渡した後、叫ぶ。
「ここどこだよ!」
辺り1面木だけしかない
「とりあえずスマホって、俺こんなに胸筋鍛えてたっけな?」
現実逃避のように言ったが、原因はもうわかったている。
「男についてるはずのやつがない、そして異常にでかい胸筋」
そこから導き出せる答えは…
「女になってるじゃねぇか!」
ここまで来ればもうわかる俺は、異世界に来ている
「まだ整理しきれた訳じゃないが、どういうことか仕事中に俺は死んでこの世界にやってきたわけだ」
状況を確認したあと、少しずつ高揚感を感じる自分がいることに気づいた。
「そうか俺は、これからの人生が楽しみなんだな」
元は、異世界小説が大好きなただのオタクの俺が、異世界に来てしかも女になっている。
「楽しみじゃないわけが無いよな!」
そうと来たら試すことが、腐るほどある。
「まずは異世界定番の魔法のチェックだ」
それらしく手を構え、想像にある魔法の名前を口に出す。
「ファイアーボール!」
手の前の空間が少し歪んだように感じ赤い炎が、体の倍以上に膨らみ放たれた。
「これは、やばいな」
目の前に、残ったのは爆風で倒れた大量の木々と焼けきった草だった。
「てかそんなことより前に、ステータスの確認をするべきだったな」
「ステータス」
そうつぶやくと、案の定青いパネルが現れた。
「名前が???だな」
押してみると、名前を自分で決めることができるらしい
「じゃあこれでいいかな」
打った名前は、元の俺のあだ名
「サラ」
「名前は決まった、ほかのステータスはどうかな?」
少しワクワクしながら見ると
「なんだよ、これは」
これは決して絶望の言葉じゃないそれどころか真逆だ。
名前:サラ
種族:エルフ
性別:女性
年齢:18
Lv1
攻撃力:100000
体力:100000
防御力:100000
速度:100000
スキル
炎魔法
水魔法
風魔法
雷魔法
闇魔法
魔法創造
「インフレしたソシャゲかよ!」
たしかに、少しぐらい強い方がいいと思った、前世で読んでた小説なんかも全部無双系だった。
だけども!
「やりすぎじゃね?」
こんなんだから最近の小説は、ワンパターンで面白くないとか言われるんですよ。
「てか他のインパクトが強くて見逃してた、俺エルフなん?」
エルフであることの一番の見分け方である、耳を触ると。
「これは、尖ってますね」
完全に尖っていた。
整理したはずの頭が、再び混乱してきた。
「あーやめだやめ、強いに超したことないだろ、うん!」
気を取り直して、魔法創造について考えようこれは普通に考えて魔法を作るのだろう。
例えば、何がいいだろうか
「テレポート、とかどうだろうか」
無双定番な気がするけど俺だけだろうか?
「魔法創造、テレポート」
スキル説明欄の通り、できるだけ具体案をイメージしながら口に出す。
あとはー
△△△△
やばいいろいろなスキルを作っていたらいつの間にか夜に!
寝れる場所探すか
「探知」
おっ、向こうに大きめの木がある。
「久しぶりに、走るか」
俺は、だいぶ速度を抑えながら木のもとへ向かった。
ついたな、憧れだったんだ、木の枝の上で寝るの。
「今なんでこんなことになってるか、わからないけど」
「楽しんでいこう!」
______________
次は町とか行くかも?
我ながらありきたりだと思ってる
だがそれでいい!
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