崩壊した世界で過去を探すミナと、未来を望むユイという対照的な二人の少女の出会いが胸を打つ。絶望的な状況下でも互いを思いやり、支え合う姿は希望の光そのものです。二人の成長と絆が丁寧に描かれており読み進めるごと過酷な世界の中で見つける小さな喜びやユーモラスなやり取りも魅力的で今後の旅路が楽しみになってきます。
全体を通して、浪漫主義の情緒と危機感が交差し、あるいは共存している、きわめて興味深い作品だと感じます。ぜひ多くの読者にお勧めしたい作品です。