第二話
あのサイトを見つけてからというもの夜まで画像を生成、そして寝るというのを毎日繰り返していた。
何故だか知らないが、あのサイトを開いて画像を生成すると心がスッキリする。
今日も画像を生成していると
バイト先の吉田さんみたいな顔が出てきた。
どんな質問にいっつも丁寧に答えてくれて、それに顔も綺麗で仕事もできる素敵な人だ。
ん?バイト?
……あ!?
急いでLINEを確認するとバイト先の店長から12件も電話が来ていた。
誘いを全部断られたのと例の生成サイトで頭がいっぱいになっていて俺はバイトのことをすっかり忘れていた。
青ざめながら俺は猛ダッシュでバイト先に向かう
とりあえず謝ろうと思いドアを開けるのと同時に土下座をした
先輩達からは怒られると思ったが
あまりにも来ないものなので心配されていたらしく逆に俺が来た事で安心していた。
しかし給料は減らすと言われた。
まぁ自分が悪いし怒られなかっただけ良かったとポジティブに考えた。
しばらくして毎日休まずバイトに来ていた吉田さんがいない事に気づいた
店長に「珍しく今日吉田さんいないんですね」と聞くと
「いやぁ数日前から全く電話が繋がらなくてねー、家族の方に問い合わせても知らないって言われちゃってさ、どうしたのかね〜」と言う
俺はあの人のことが好きだったから結構ショックだった。
さっきの画像生成サイトに吉田さんによく似た顔が出たのを思い出し、何か関係でもあるのかなんて思ったりしたがそんなこと考えても仕方がないのでその日は普通に働いた。
その日の夜
ずっと話してなかった昔の友達から珍しくLINEが来ていた。
何かと見てみると、少し前からゆうちゃんが行方不明になっているらしい。
その時またあの生成サイトが頭に浮かぶ。
当然消えた吉田さんと、ゆうちゃん。
行方不明者の急増。
もしやこの画像、架空の人物ではないんじゃないか?
何か違和感を感じた俺は以前生成した画像を片っ端から画像検索にかけた。
するとなんと言う事だ。どれもこの数日以内に行方不明者となっている人物の写真だった。
最初は何者かが存在しない人として行方不明者の顔写真を生成してる風に見せる趣味の悪いサイトだと考えた。
でもそれだとゆうちゃんと吉田さんの件が説明がつかない。
俺のせいで2人は消えたのか?なぜ2人が選ばれたのか?
頭の中に色んな考えがよぎる
そして俺はこのサイトを見つけた時、ネットで流行っていた事を思い出した。
もしこのままみんなが画像を生成し続ければ。
まだこのサイトの本質に気づいてない。
俺は今日、この恐ろしいサイトの脅威に挑む事を決めたのだった。
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