ウイルスを除去します
A-DASH
第一話
今年から大学生になった俺は
友達と飯に行ったりサークルに行ったり
大学生活を謳歌していた。
そして夏休みが近くなった頃
俺は友達と旅行に行こうと考え、色んな人を誘った。
だが、尽く断られ旅行の件もなしに、俺はクーラーでキンキンに冷した部屋で1人暇を持て余していた。
ふとスマホでネットサーフィンしていると
巷ではとあるサイトが流行っているようだ。
それは「架空の人物メーカー」
このサイトで画像を生成すると
様々な人種の顔を見て学習し、この世に存在しない人間の顔を生成してくれるらしい。
暇つぶしついでに少し覗いてみることにした。
早速画像を生成すると
どこか見たことあるようなないような顔の美人な白人女性が生成された。
こんな彼女がいたらなぁ…なんて考えながらもう一度押すと今度はインド系の男性、その次はアジア系のお婆さん、どれもこれも実際の写真と言われても信じてしまいそうなレベルで驚いた。
こういうAIが普及すると俳優やモデル、タレントの仕事も無くなってしまうんだろうか、そんなことを考えた。
そしてしばらく画像を生成していると
見覚えのある顔が現れた。
高校の時仲良くしてたゆうちゃんに似ている。
あいつが架空の人物扱いされてて少し笑ってしまった。
そういやあいつとは高校を卒業してから全然話してないな。元気にしているといいな。
たまにそんなことも考えながら
ずっと画像を生成しているとあっという間に午前0時、まさか画像を生成するだけでここまで時間が潰れるとは。
少し自分に怖くなりながらその日は眠りについた。
次の日ニュースを見ると昨日だけで日本で行方不明者が25万人、世界では1500万人も増えたらしい。
一体何が起きているのだろう。ここは杜王町かなんかだったか?そんな身内ノリみたいな冗談を挟みながら
俺はまたいつの間にかあのサイトで画像を生成していた。
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