第18話 「肯定」で思考を変えていく

 日々、体験する様々な出来事を、すべて「肯定」しています。

 中には手ごわい出来事もありますが、最終的には「肯定」することで、それについて考える時間などはかなり短い期間で終了できています。

 「肯定」という言葉はおカタい感じがしますが、いわゆるポジティブのことです。また、ネットで調べると、「そのとおりだと判断し、認めること」あるいは「同意すること」という意味が出てきます。

 ポジティブという言葉は一般的に、前向き、明るい、元気というニュアンスで語られることが多いですが、本当の意味は先述のとおりです。

 とくに「同意すること」というのが、人生においては重要な意味だと思います。

 「覚悟」や「あきらめる」のお話でも出てきましたが、これらはみな、その出来事や体験に対して同意しています。そのままの形で受け入れるという状態です。

 反発せず、否定せず、ありのままを受け入れること、それが「肯定」です。

 

 自分が正しいと考えていることや信じていることと違う意見を言われれば、反発や否定をしたくなることもあります。

 しかし、自分の考えと違うことを聞くハメになっているのは、自分の蒔いたタネによる引き寄せの結果か、何かの学びのタイミングです。反対意見の誰かに反発しても相手は変わりませんし、逆に負のスパイラルに陥る可能性すら出てきます。

 反発や否定は、「自分だけの正論」とのギャップや違いによって生まれます。

 そもそも反発や否定をするという思考は、その瞬間に自分の成長や進化を止めることです。多種多様な視点がある世界で、自分の思考に凝り固まっていては、そこから先の見込みはありません。

 人生には無限の可能性があります。自分がその気であれば、いくらでも可能性が拡大した世界に飛び込んでいくことができます。

 ただし、可能性の世界へ行くには、自分自身の成長や進化が必須です。なぜなら、これまでと同じ思考や発想しかなければ、自分の可能性を見出すことはとても難しくなってしまうからです。

 すべてを「肯定」することで思考を変化させていき、成長や進化、視点の多様さなど、これまでになかった自分になることで、人生全体が変化していきます。

 濃い味付けしか知らなかった人が、薄味の美味しさを知れば、その人の味覚にある「美味しい」の守備範囲が広がります。それと同じことです。

 「肯定」するのは、人生を前進させていくことです。それは周囲の話ではなく、自分自身が前進していくということ、それが周囲を変える、ということなんです。

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