第5話 5個目

ある日友と逸れた大学生の

井出翼の話し。

その日、あるキャンプ場でキャンプを

することになった。

キャンプは大学で友達になった早瀬と行く

「もう着くかー?」

さっきから隣ではしゃいでいる早瀬と

雑談しながら森の中を進んでいく

「もー少しで着くから落ち着け〜」

その森は大学で有名であり

山の上から見る景色が絶景らしい

キャンプ場へ着くと早速テントを立て始める

「えー、ここどうやるの?」

「えっと、ここは」

早瀬は何かを作るのが苦手らしく

よく俺に聞いてくれる

やっとテントができてキャンプっぽくなってきた

「なぁあっち川あんで!」

キラキラした目で川のある方を指さしている

「いくかぁ」

「やった!」

こいつは謎に体を動かすのが好きらしい

2、3時間くらい遊んだだろうか

「あ〜!遊んだわー!」

「お前体力ありすぎ、」

俺は見た目よりも体力が少ない

少し暗くなってきたから料理を作る

「カレーでも作っか」

「俺料理出来なーい!」

こいつ、俺に全部押し付ける気か

料理を作って、食べて

やっと寝る時間が来た

「んじゃ、お休み」

「おけー、おやすみー」

少し経つと早瀬が寝ている隣から

何か話す声が聞こえる

「だから、ダメだっ、無理、」

誰かと話しているのか、

俺が起きているのは気づいていないらしい

それから寝落ちして数時間経った

「ん、んん、ん、、」

腹らへんに重みを感じて目を覚ます

「ぁ、翼、」

俺の上に早瀬が居た

早瀬が俺の上に馬乗りにされていたのだ

早瀬の手には包丁が握られていた

「翼、ごめんな」

「あ゛、なん」

包丁を持っていない方の手で胸らへんに

体重をかけられる

俺は布団の上から乗られていて

文字通り手も足も出ない状況だった

「俺、さ、家族を人質にされてんだ

お前も知ってるだろ?

あのいじめっ子集団にさ、

だから、俺はお前を殺さないと、」

「な゛、で、俺、」

「だって、俺と一番中が良いヤツって、

ごめん、ごめんな、できるだけ早くするから、」

そう言うと包丁を両手で持ち、上へ掲げ始めた

「、、、」

そいつは涙を俺へ落としながら

俺の胸へと包丁を振り落とした

その時『グチャッ』と嫌な音が俺の胸で鳴った

血が包丁に着き胸が焼けている程熱くなり

自然と目から涙が零れてきた

「あ゛あ゛ッ!!」

そんな叫び声が俺の口と喉を通り出てくる

「ごめん、ごめんな、ごめんな、」

何回も謝りながら何度も何度も

何度も何度も俺の胸へと包丁を刺す

「あ゛、ぁ」

それから徐々に意識と熱さが引いていき

あいつの泣く顔が薄暗く消えていく

あんなことされても、まだ好きだったな

あいつはあの後どうなったのか

あいつの家族は無事だったのか

俺は知らなくてもいいのかもしれない

 ̄井出翼 ̄早瀬南海 ̄菜島賀山 ̄



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