第10話 川中島の戦い
今日、とあるニュースが注目を集めた。
それは、「スーパー村上」が、新潟の有名会社「上杉商会」の100%子会社化になったのだ。
もちろんわが社もその噂でもちきりである。
そんな中、頭によぎるのが武田屋商事である。
武田屋商事の中になるスーパーマーケット事業で、幾度も長野県に進出するも、「スーパー村上」苦戦を強いられ、やっと長野県南部で存在感が出てきたときに、「上杉商会」への子会社化。
上杉商事は運輸業や食品卸業もしており、武田屋商事はさらに苦戦を、いいや最悪撤退も考えられるかもしれない。
「武椎今すぎ会議室に来い。武田屋商事さんが急ぎの打ち合わせをしたいと言ってきてな、打ち合わせ前にこちら側でも話し合いをするぞ」
部長に言われ、会議室にてミーティングをすることに、うちは、武田屋商事とも、スーパー村上とも、そして上杉商会とも取引がある。
ミーティングが終わり、武田屋商事との、打ち合わせも終わった。
武田屋商事は、スーパー村上と上杉商会の取引を減らし、その分を武田屋商事にしてほしいとのことであった。
しかし、わが社としてもそんことはできない。
さらなるいさかいの種になりかねない。
武田屋商事が強引になるのも理由がある。
上杉商会には、日の本一おいしいお米があるのだ。
名前は、「越後一番」である。これが、売り場に出されたら一瞬にして完売するのだ。
武田屋商事には、それほどの強力商品はない。
長野出身の社員にスーパ村上を聞いたら、お惣菜や弁当がおいしいらしい。
噂では、弁当のお米に「越後一番」が使われるのではと口コミが広まり、武田屋商事のスーパーはここ数日閑古鳥が鳴いているらしい。
わが社は、どちらに付けばよいのか。。。。。
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