俺のポンコツスキルが美少女を神レベルに強化して無双する話~限界社畜は異世界でハーレムスローライフを満喫したい。たとえ「命令」スキルがポンコツチートだとしても~
第22話 エルン村奪還戦1:怪しい騎士たち
第22話 エルン村奪還戦1:怪しい騎士たち
「どうなってるんだ、これ……」
相変わらず燃え続ける森に来ると、予想外の事態になっていた。
「ラヴォルス騎士たち? しかもすごい人数ですよ……!」
森へは誰も通さないとばかりに騎士たちが警備している。
明らかに昨日までとは様子が違った。
「今までも警備の騎士はいましたけど……ここまでの警備は初めてです!」
昨晩の騎士たちが思い当たる。
だがアイツらは今もミリアの屋敷の地下室で悲鳴を上げているか、あるいは意識すら失っているだろう。
そう考えると無関係なハズだ。
それに、仮に騎士がいないことに気づいたとして、普通やることは捜索だ。
「なんで今日になって急に警備を……?」
なにかがおかしい。
タイミングが悪すぎる。
この森の異変……そしてあのエルン村の異変に、ラヴォルス騎士団が関わっている。
そんな気がした。
「嫌な予感がする」
「私もです」
同じ予感を感じているのか、ミリアの騎士たちへの視線にはいつも以上の敵意が宿っていた。
身を隠している草陰から今にも飛び出していきそうだ。
これだけの騎士……とはいえ、相手にはできるだろうな。
俺にはイナズマがいるし、ミリアにはスキルがある。
騎士たちが束になっても怖くはない。
あとはミリアがどう考えているかだが……
「ミリアはどうしたいんだ?」
「私は……今すぐにでも村を取り戻したいです! もしも騎士たちが邪魔をするのなら、もう容赦はしません」
聞くまでもなかったか。
「だったら決まりだ。もう我慢する必要もないぜ」
「マサト様……! はい!」
ミリアが目をキラキラと輝かせる。
「マサト様はいつでも私が欲しい言葉をくれます……やっぱりマサト様は、最高のご主人様です!」
無邪気にも見える大きな瞳の奥には、しかし傲慢な騎士たちへの怒りの炎が燃えていた。
「でも、どこから行きますか? 森の裏手なら警備が薄いかもしれませんが……」
「いや、それじゃ時間がかかりすぎる。騎士たちのナクシャ村でも動きも気になるからな」
「そうか……あいつらが何かに気づいているなら、村でも動きがあるかもしれないんですね?」
「そういうことだ。だから、手早くケリを着けよう」
「では、正面突破ですね!!」
「そういうこと」
「任せてください!!」
胸の前で拳をガツンを鳴らし、ミリアが嬉しそうに言う。
「私も……
「あー、分かってると思うけど……殺すなよ?」
「はい! もちろん、半殺しにします!!」
うーん、本当に分かってるか?
ちょっと不安だが、戦力としては頼りになるな。
「行くぞ、ミリア」
「はい! マサト様!」
俺たちが姿を現すと、騎士たちが武器を構えて集まってきた。
「おい、なんだキサマら!? この森は立ち入り禁止だ!!」
「見ない顔だな。難民か? 見ているだけで吐き気がするぜ、とっとと消えろ!!」
相変わらずの態度だな。
この騎士団にはまともな奴はいないのか?
「森の中の村に用があるんだが、どうしても通してくれないのか?」
「二度も言わせるな、痛い目をみたくなければ黙って消えろカスども」
取り付く島もないな。
まぁ、分かってたんだけど。
さすがにいきなり攻撃をしかけるのは理不尽すぎると思って聞いてみたんだが……。
ミリアは無言で首を横に振っている。
そうだな。
言葉が通じる相手じゃないよな。
だったら……
「無理やり通らせてもらう」
「ぎゃはははは! こちらがやさしくしていたら……調子に乗るなよカスぎゃっ!?!?!?」
――ドサドサドサッ!!
俺たちを取り囲んでいた騎士たちが倒れる。
イナズマの電撃で気絶したのだ。
「よし、ちゃんと生きてる。威力の調整にも慣れてきたな」
昨晩、たくさん試すことができたおかげだな。
「行こうか、ミリア。存分に戦え」
「はい、マサト様!!」
ミリアに命令を与え、スキルを解放させる。
その爆発的な火力に置いて行かれないように、イナズマの翼で追いかけた。
「むっ!? なんだお前らぎゃ!?!?」
「おい!? 止まれお前らがはっ!?!?」
ミリアが通りすがりに騎士たちを一撃で蹴散らしていく。
その姿はもはや嵐だ。
「ゴビャギャーー!!」
森の中には騎士だけじゃなくデーモンもいる。
集団の数がいつもより多い気がする。
「大型もいるな……ミリア、雑魚は俺がやる! デカのを任せるぞ!」
「はい喜んでぇぇぇぇ!!」
雑魚を電撃の羽で仕留め、リーダー格までの道を開く。
「はぁぁぁぁっ!!」
――バキィ!!
大型だろうとミリアのスキルの前では紙切れだった。
「あのサイズでも一撃か。さすがだな」
本当に強い。
「クソッ!! なんだこいつらは!? おい、お前ら! やれぇ!!」
騎士とデーモンを蹴散らしながら、気になっていた。
(こいつらが争っている様子がない……)
騎士たちが森を警備しているのなら、敵であるデーモンとの戦闘も発生するハズなのに、その痕跡がない。
まるで示し合わせたかのように、騎士とデーモンがそれぞれのテリトリーをきれいに分けていた。
それがついに交わる。
騎士がデーモンに命令をしているという形で。
「やっぱり……こいつら、デーモンと協力してやがる!!」
森の奥へと進むほど、俺が感じていた悪い予感は確信に変わっていった。
◆ ◆ ◆
――マサトとミリアがエルン村奪還のために屋敷を出発した後。
シルヴィアたちは屋敷の片付けを進めていた。
現在のエルン村は騎士団の管理下にある。
それを勝手に取り戻すというミリアの行為は、騎士団への反逆ともいえる。
そんなことをすれば、ミリアの関係者たちは一人残らず騎士たちから制裁を受けることになると誰にでも想像できた。
「余計なものは置いていきます。最低限の荷物をまとめてください」
メイドたちにテキパキと指示を出しながら、いつでも屋敷を出ることができるように荷造りを進めているのだ。
「ん、しょ……!」
リーファもメイドたちに混じってその手伝いをしていた。
荷物の入ったカゴを持ち上げようとする。
「あら、リーファ。重たいでしょう? 手伝うわ」
「あっ! 私も手伝ってあげる」
「ほら、お姉さんたちに任せなさい!」
リーファはすでに新しい妹としてメイドたちに可愛がられていた。
「こらこら、貴女たちは自分の作業を進めなさい」
「「「はーい!」」」
リーファを愛でるあまり作業の分担が崩壊しかけるのを阻止しながら、シルヴィアはため息をつく。
「リーファも、無理はしないで良いですからね?」
シルヴィアは何気なく窓の外に目を向けた。
開け放たれた窓から風が吹き込み、静かにカーテンが揺れている。
「……リーファ?」
部屋の中へと振り返ると、一瞬前まではそこにいたはずのリーファが忽然と姿を消していた。
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