気持ちの整理

次の日の早朝起きてきた物音がしたので私は話を聞く準備をしていた。

「昨日そのまま寝ちゃったんだ。やっぱり疲れているのかな。」

そんな事をつぶやき私に座った。どこか過去に行きたがっていた目を見た。確かにここにいるがいない感じがしていた。

「どうすればいいんだろうな。私。」

そんなすぐに答えが出る話ではないのであろう。考えていることを話されて理解はできるけれどもどこかでもやがかかるような感覚。枯れた花が戻らないような感覚に近いと思う。

「すぐに答えは出ないし。まずは気持ちの整理をしてみたらいいんじゃない。」

「心では分かっているけれども実際に出来ないの。優しいから言わなかったんだろうし私を考えてくれることも分かっていた。そうだったんだねで終わった話なのに。隣にいたいのになんか溝ができたよう重苦しくなってでも一緒にいることを考えちゃうの。」

昨日の事で今までため込んでいた感情が出てきたらしい。私はとやかく答えを出して教えられることは出来ないし最適な答えも知らない。答えを出すことは出来ないけれど半分ぐらい感情を支えることは出来るから。どんな時でも何時間でも。

「椅子暖かいな。もしかして生きているの。そんなわけがないか。」

その言葉にドキッとしたが少しでもそのことが伝わっていればいいなと思い気が済むまで仕事をしていた。

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