物特有の感情

日が暮れて待っていると夜になっていた。それでも今日は帰ってこない。明日も休みだから遠くに出かけたいのだろう。

「ただいま。」

今日は二人の声がしていた。見てみると買い物かごに食料が入っていた。机に荷物を傘を置いて傘はキッチンに行く奏那を心配そうにこちらに聞いてくる。

「不器用だけど大丈夫なのか。変な物でないといいんだけど。」

「大丈夫ですよ。色々とここ最近作っていましたし。」

そんな心配は杞憂で終わり怪我無く終わった。本音を言うと怪我をしそうになったことがあったので心配はしていたがそれを言うと傘はうるさいほど心配するので言わなかった。出来たものを並べて少しだけ夕食を食べていた。すると時計が話しかけてきた。

「本当は嘘の時刻を教えてあげたいんですけれどね。昔良かれと思って時間をずらしたんですけれども工場送りになったのはいい思い出です。時間は残酷なものです。」

外を見るといい時間になっていて時計の気持ちも分からなくはなかったが本来の職務をしてほしいと思った。

「ほんとにな、雨が降って嬉しがっているのにお天道様はひねくれてやがるんだ。ちょっとは空気読めっていうの。」

この間はなんだかんだと文句言っている傘だったが内心は二人の事を考えていると会話で少しだけ見えた気がする一日だった。


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