第27話

 おばあちゃんが語るには、

 クマゴロー(´・(エ)・`)

 はとてもとてもありがたい神様で、この土地が水害や山火事に見舞われぬよう、日夜、山を見回りなさっているのだった……。

 おおきな体には似合わぬほどやさしい性格のクマで、さらに賢く、テリトリーを理解していた。ゆえに人里に侵害するようなことは、今までなかったとのことだが……。

 ひみこ様から

 クマゴロー(´・(エ)・`)

 の実情をきき、おばあちゃんはくわばらくわばら……と神棚の方をむき、両手をあわせてお祈りなさりました。


「ま、まさか……そんな

 クマゴロー様(´・(エ)・`)

 が、山をおりてきなさったとは……!」


「おそらくですが、森林伐採にともなう食糧難の影響でおりてきたのデス(-⊡ω⊡)ゞクイッ

 おばあちゃんのハチミツでなんとかなりませんか……?」


「残念ながら……ワシらの作るような、人工物のハチミツでクマゴロー様(´・(エ)・`)のお怒りを鎮めるのはむずかしいでしょうな(;;)」


「そ、そんなぁ(´;ω;`)

 なんとかなりませんか?!」


「(;-ω-)ウーム

 この山のもう一人の神『ハチミツ姫』様のハチミツを召し上がりになれば、さすがの

 クマゴロー様(´・(エ)・`)

 といえど、利口になるでしょう(`✧ω✧´)キュピーン!」


「は、『ハチミツ姫』ですって(`✧ω✧´)キュピーン!」宮崎〇ヤオの新作映画のタイトルかしらん?!


 そのハチミツ姫とは……!

 魔地北まぢきた山の野生の蜂の巣の蜜をペロペロ舐めまわるお姫様のことでした。ふしぎなことに、巣を守る凶暴な蜂たちは、ハチミツ姫に対して針で攻撃をしかけることはなく、むしろハチミツを献上しているんだって。そうして彼女の唾液によって浸されたその蜂の巣は、ふしぎな加護によって守られ、たくましい子供蜂が育つという。


「ハチミツ姫はつねにハチミツをペロペロ舐めまわっておるため、その体はハチミツまみれなのですが……。

 彼女の体温によって熟成されたハチミツは、まさに神の雫ともよばれるほどの絶品とか(`✧ω✧´)キュピーン!」※地に滴りおちていた『ハチミツ姫』様のハチミツを三ツ星風土研究員が試食した時の総評を参考。

「神の雫とよばれるそのハチミツを食せば、

 さすがのクマゴロー様(´・(エ)・`)

 といえど、虜になってしまうでしょう!」


「おばあちゃん(`✧ω✧´)キュピーン!

 それは耳よりな情報をききました!

 その『ハチミツ姫』に会うにはどうすればよいのですか?!」

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