第12話 繋がる希望

碧「いたた。あれ?ここどこ?」

辺りを見回すと近くに湖が見えた。

穂乃香「どうやら湖エリアに転移させられたようですね。」

近くにいた穂乃香画像つぶやく。

碧「湖エリアって、出口から1番遠いじゃん!急いで出口に向かわないと。」

穂乃香「碧さんお待ちを。どうやら邪魔者が出たようです。」

そう彼女が言った瞬間、

ゾンビ達「ゔぉぉぉぉ」

地面からゾンビ達が出てくる。

碧「あいつら、ここら一体にあのカプセルの中身をばらまいたのね。」

穂乃香「すぐに突破しましょう。後方支援をお願いします。」

碧「わかったわ。憑依、九尾の狐。」

私が憑依したと同時、

穂乃香「では、行きましょう!」

穂乃香は隠し持ってた銃を取り出し、ゾンビ達へ目掛けて撃った。

ゾンビ達「ぐぁぁ!」

それは見事に全発ゾンビの頭へ命中した。

碧「(すごい精度。あれを使われてたら負けてたかもな。)」

そう考えてると、私の方にもゾンビがよってくる。

碧「近寄らないでよ!」

私は炎をゾンビ達へ放つ。

ゾンビ達「グギャアア!」

ゾンビ達は激しく燃えながら消滅した。

穂乃香「その火力、羨ましいです。」

碧「こっちからしたらそのスピードが羨ましいよ。」

その時、地面からまたゾンビ達が出てくる。

ゾンビ達「ゔぉぉぉぉ」

碧「もう!キリがないじゃん!」

穂乃香「なら、強行突破しかないですね。」

碧「そうね。急ぎましょうか。」






咲「あれ?ここは?」

転移で外に飛ばされたと思ったら、そこはまだドームの中だった。

源「大丈夫か?咲。」

咲「先生!そんなボロボロに。」

先生はアイツらとの戦闘でかなりの怪我を負っていた。

碧「おーい、咲ー!」

すると、向こうから碧が向かってくるのが見えた。

咲「あ、碧!」

私も碧へと向かう。

源「(なんだ、この違和感。)

待て、咲!そいつは」

咲「え?」

碧?「よかった、よかった...」

すると碧の顔が崩れていく。

ロキ「これならすぐ終わりそう。」

そう。その碧はロキが変装した姿だったのだ。

私がそれに気づく頃にはもう攻撃が来ていた。

ロキ「ごめんね。でも俺らのために死んで。」

咲「がっ!」

私は何とか半歩引いたが、深く斬られてしまった。

咲「離れろ!」

私はそう言ってロキへ血の矢をいくつも放った。

ロキ「へえ、血を操れるのか。いいね!面白いじゃん!」

ロキはそう言いながら余裕そうにその攻撃を避ける。私はその隙に、ロキから距離をとる。

咲「まさか碧に化けるなんて。」

源「あいつの能力は底が知れん。むやみに近づくのは危険だ。」

ロキ「さて、もう十分楽しんだしそろそろ終わらせようか。」

そう言うとロキがゆっくりと近づいてくる。

咲「(どうする?一か八か戦うか?いや、先生がここまで追い詰められたんだ。私じゃ天地がひっくり返っても勝てない。どうしたら...)」

諦めかけた、その時、ヴリトラが後ろから出てきた。

ヴリトラ「ロキ、早く終わらせろ。そろそろ援軍が来るかも知れん。」

ロキ「わかってるよ。すぐに終わらせるから」

ロキが終わらせようと武器を振りかぶったその時、なんとヴリトラがロキ目掛けて炎を放ったのだ。

ロキ「おっと!」

ロキはその攻撃にも反応し躱して見せた。

ロキ「...なるほどね。僕以外に化けれる人がいたわけか。」

ヴリトラ?「あちゃー。いけたと思ったんだけどな。」

ヴリトラの体を炎が包こむ。その中から出てきたのは九尾を憑依させた碧だった。

穂乃香「出口に向かってたら、追い詰められてる2人を見まして。何とか間に合ってよかったです。」

2人が来てくれたおかげで、私は血液操作を発動できた。そして、ロキとの距離をまた離そうとする。

ロキ「でも、来たところでなんの意味も」

?「サラウンズシールド!」

その瞬間、ロキの周りをシールドが囲った。

雫「大丈夫ですか?先生!咲さん!」

知鶴「なんとか合流出来たわね。」

咲「雫ちゃん!知鶴さん!」

私達の後ろから、2人が向かってきた。

咲「雫ちゃん、今の内に先生の回復を。」

雫「わかった。」

雫ちゃんが回復させようとした時、

ロキ「こんなシールドじゃダメだよー。ヴリトラ、お願い。」

ヴリトラ「それくらい自分でやれ!全く。」

ヴリトラが森の方から出てきたのだ。ヴリトラはロキを囲うシールド目掛けて自身の槍で突きを放った。

ヴリトラ「ふん!」

その瞬間、シールドは粉々に破壊されてしまった。それと同時、

ロキ「回復させないよー。パラダイスボンバー!」

そういうと、私達の足元が大きく爆発した。

咲・源「ぐぁぁぁ!」

碧「咲!先生!」

穂乃香「今そちらに!」

ヴリトラ「行かせるわけないだろ!」

助けに向かおうとした2人だったが、ヴリトラからの攻撃で妨害されてしまう。

碧・穂乃香「ぐはぁ!」

その時既に、ロキは私の所へ向かっていた。

雫「咲さん!」

ロキ「君らはじっとしててね。(パチン!)」

ロキが指を鳴らすと、知鶴さんと雫ちゃんの足元が爆発した。

雫・知鶴「がはぁ!」

2人が爆発に巻き込まれる。

源「くそ、皆!」

先生も動こうとするが、体の怪我が酷すぎて身動きが取れなかった。

ロキ「今度こそ終わりだね。さよなら」

ロキの攻撃が、私の首目掛けてくる。

咲「(ダメだ、躱わせない!)」

私は死を覚悟した。







ベルザ「咲さん、諦めるのは早いですよ。」

咲「え?」

頭の中にベルザの声が聞こえる。どうして?私はロキに首を切られて死んだんじゃ?

ベルザ「目を開けてみてください。」

私は恐る恐る目を開いてみるとなんと、ロキの攻撃は私に届いておらず途中で誰かが相殺していた。

?「よく耐えたね。咲。」

その声に私は聞き覚えがある。この、きっと何とかしてくれそうな。そんな優しい声を。

咲「....え?...嘘。」

ロキ「(このオーラ、今までとは何か違う。)」

ロキは明らかに違う雰囲気を感じ取り、一度距離をとった。

ロキ「君何者?」

?「...よくも俺の友達をここまでやってくれたな。許さねぇぞ。」

そしてその人は殺気のこもった目でロキを見つめ名乗った。

?「俺は斑目冬季。今からお前を斬るものだ。」

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