第8話 クラス対抗戦

クラス対抗戦?何で争うのだろうか。

源「クラス対抗戦は我々CクラスとBクラスの戦いになる。Aクラスに感じては担任が参加を断ったそうだ。」

多分、Aの担任も私達を見下しているんだろう。嫌な感じだ。

源「この対抗戦だが、まず会場はこの学校ではなく別の所を使う。各クラスには櫓(やぐら)があるため、先に相手の櫓を落とした方の勝ちだ。もちろん殺しや過度な攻撃は禁止する。もしそんなことが起れば、どんな処分がくだされるんだろうなぁ。」

先生は不適な笑みを見せた。しかし、説明を聞く限りBクラスと戦闘することになりそうだ。勝てるだろうか。

源「まぁ不安になる奴らもいるだろうが、悔いが残らないようにやるように。以上!」





碧「美味しーい!これ雫ちゃんが作ったの?すご!」

雫「親の手伝いとか良くしてて。だから料理には少し自信あります。」

咲「へー、そうなんだ。ムグムグ」

お昼時になり、私達は集まってお弁当を食べていた。

戦闘科はあまり普通に青春とかはできないと思ってたけど、意外と普通の高校と変わってる部分は無さそうだ。

碧「で、どうしようか。対抗戦。」

咲「雫ちゃん。知鶴さんについてなにか知らない?」

雫「私は同じ中学ってだけで、あんまり絡みはなかったので。」

碧「そっかー。」

雫「でも、もしAクラスに匹敵する人がいるとしたら、その中に知鶴ちゃんは確実にいると思います。それくらいには強いって噂を聞きました。」

咲「それは強敵の予感だね。」

そんな風に対策を考えていた時、

知鶴「失礼するわ!」

知鶴がクラスに堂々と入ってきた。

雫「ち、知鶴ちゃん?なんでここに。」

知鶴「別に私がどこ行こうが勝手でしょう。それより、私はあなたに用があるわ!」

そう言って彼女は私を指さした。

咲「え?私?」

知鶴「そう、あなたよ。ちょっときてもらえる?」

咲「う、うん。わかった。」

そうして、私達は屋上れ向かった。

咲「それで、何の用?」

知鶴「...あなた、一体何者なの?」

咲「え?」

知鶴「あなたからは何かとてつもないオーラを感じるわ。でも、それはあなた自身のものじゃない。何か別の物のオーラよ。」

別の物。もしかしてベルザかな?でもなんで...

知鶴「まぁ、オーラと言っても私には遠く及びませんし、なんの問題もないのだけどね!」

咲「じゃあ何が目的なの。」

知鶴「ただ伝える為よ。クラス対抗戦で、吠え面をかく覚悟をしておきなってことを。」

それを聞いた時、私は怒りをあらわにした。

咲「なら、今ここで、あなたに吠え面をかかせてあげようか?」

知鶴「なんですって。誰に向かって口を!」

知鶴からも怒りが出る。このままだと喧嘩になると思った、その時

冬季「はいはい、お二人さん。一旦ストップ。」

咲「冬季?」

何故かと冬季がここに来たんだ。

知鶴「Aクラスのあなたが私達に何か?」

冬季「いや、別に用はないんだけどね。最近はここから景色を見るのが好きなんだからよくここに来てるんだ。でも、流石に喧嘩を見過ごす訳にはいかないな。」

知鶴「あなたが私に勝てるとでも?」

冬季「随分な自信だな。」

知鶴「ええ、私はあの神宮寺さん以外のAクラス者は全員私より弱いと思っているわ。」

冬季「ふーん...」

知鶴「しかし、命拾いしたわね咲さん。対抗戦、楽しみにしてるわ。」

そう言って知鶴さんは去っていった。

咲「ねぇ。今喧嘩してたら私は勝ててたと思う?」

冬季「どうだろうな。彼女の能力がまだ未知数な以上、なんとも言えない。けど」

咲「けど?」

冬季「Aクラスに入っててもなんの違和感も無いと思うくらいには強いと思う。」

咲「そう...」

私は少し悔しくなった。あんなこと言われてこのまま負けていられない。

冬季「あ、そうだ。一つお願いがあるんだけど。」

咲「お願い?」

冬季「雫さんを呼んで欲しいんだ。」

咲「いいけど?何か用があるの?」

冬季「ああ。まぁ少し助言をしとこうと思ってね。」




そして、時間はあっという間にすぎ、クラス対抗戦当日を迎えた。

源「では、これから会場へ移動する。皆、このバスに乗ってくれ。」

碧「なんか緊張するね。」

咲「まぁね。でも何とかなるよ。」

碧「珍しいね。咲がそんな平然としてるなんて。」

咲「い、いやぁ。だだだいじょうぶぶぶぶ。」

碧「あーあ。途中まで良かったのに。」

雫「咲さん。落ち着いて。吸ってーはいてー。」

咲「スーハー」

碧「おおすごい。咲が落ち着いた。」

咲「ありがとう、雫ちゃん。」

雫「いえ、気にしないでください。」

そういえば、冬季から助言を貰ってたと思うんだけど、一体何を言われたんだろ。

源「さぁ、出発するぞー。」

そうして、バスは会場へ向かった。

咲「碧。そういえば、何か新しく妖怪を憑依させられるようになった?」

碧「うん、と言っても一体だけだけどね。」

咲「それでも十分すごいよ!」

ここ数週間で、碧も成長しているようだ。

碧「咲は?進捗はどう?」

咲「まあまあかな。雫ちゃんは?」

雫「わ、私も少しは良くなったと思います。」

雫ちゃんの目はどこか不安げだった。どうしたんだろう。

源「よう、元気そうだな。」

咲「源さん。」

源「源先生って呼んでくれ。」

碧「先生ー。会場ってどんなところなんです?」

源「受験会場ほど広くはないが、それでも十分な大きさはあるから激しい戦いになっても大丈夫だと思うぞ。」

咲「そうなんですね。」

源「設備も頑丈に作られてるから安心するといい。っとそろそろ着くぞー。」

そう言われた時、その会場が見えてきた。見た目はドームみたいな形でどこにでもありそうな競技場のようだった。

源「さぁ着いたぞー。お前らはここで戦ってもらう。」

そう言って先生がドアを開けた。そこドームの中身は外からは想像出来ないほど広く、色んな設備があった。平坦な場所だけでなく森や湖のエリア。他にも色々ある。

咲「すご!」

碧「こんなにしっかりしてるとは思わなかった。」

源「では、お互い位置について準備をするように。」



私達は位置についてて早速作戦会議を始めた。

碧「さて、どうしようか」

咲「他のみんなはやる気十分だけど大丈夫かな?」

雫「とりあえず、むやみに攻めない方がいいと思います。相手はBクラス。全体的な戦力ではどうしても差ができてしまいますので。」

咲「じゃあ、櫓を守る人達を前衛と後衛で分けようか。」

碧「なら、私が前衛に行くわ。」

咲「了解。じゃあ私達で櫓を守ろうか。」

雫「は、はい!」

こうして、私達の準備は整った。

源「両クラス共に準備が出来たようだな。ではこれより、クラス対抗戦を開始する!」

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