第5話 『005 鍛冶師は肉を焼く』
『005 鍛冶師は肉を焼く』
町の外に出てから歩いていき、草原っぽい場所があり、周囲には木もあって、自然があるので、ここにテントを張った。
テントを張るのは初めてのことであるのは、俺はそもそも日本ではインドア派なのもあるからで、アウトドアの経験がなく、最初はどうやっていいのかと思うも、クロエが使い方を知っていたので、協力してもらった。
テントはちゃんと雨が降っても大丈夫だし、中は広いなという印象で、3人が入っても、十分に座れる広さがあり、お買い得な買い物をしたなと実感し、中でゆっくりとした。
ソフィアはテントが気に入ったみたいで、楽しそうにしていて、エルフ族のクロエはテントには慣れていて、別に楽しくもない普通であるのが違いか。
「ねえ、市場で買った食べ物を食べましょう。お腹が空きました」
「パンを買ったわね。私も食べたい」
「パンと果物を買った。肉は買わなかったのは、魔物を焼いて食べるから」
「クロエはこの辺の魔物に詳しいだろ。どんな魔物がいるかな?」
「食べられる魔物はいるわ。ウッドベアーがいる」
「ウッドベアーは美味しい。じゃあ狩りに行く。ソフィアとクロエはテントに残ってもいい」
「いいえ、私はタイチと狩りに行く。だってタイチの狩りを見たいもの」
「私は残っています」
ソフィアはテントで留守番をするとなり、エルフ族クロエは俺と狩りと決まって、テントから出て草原や森へと向かうとなったが、クロエがなぜ来たかというと俺が単独で狩りでも良かったのだが、俺の狩りが見たいというから、2人で狩りとした。
クロエからはこの辺はウッドベアーがいるらしいから、目標はウッドベアーの討伐し、2人で探すとして、なんだか新鮮な気分になっていて、今までは魔族だったし、エルフ族と行動することななかったから、エルフ族と魔物を討伐するのは未経験だった。
「ウッドベアーです。私が先に切ります」
「俺も支援する」
クロエがウッドベアーを発見して、宣戦布告すると、俺もすぐに後方から切っていくと、クロエは剣を使う戦闘方法で、素早いなと言うのが実感だった。
女性なのに剣の破壊力はあって、エルフ族は人族よりも戦闘に向いているし、魔法も使えるというから、魔物を討伐するのにクロエがいると助かるなと思う戦いぶり。
あっという間に討伐が成功し、クロエと初めての共同狩りは成功となった。
ウッドベアー以外にも魔物はこの辺りには出現するらしいが、食用にはウッドベアーがいいとのことで、この先はここに住むなら、ウッドベアーは狩ることになりそう。
「ウッドベアーなら2人で討伐できますね」
「うん、クロエが強いと言うのも見てわかった。ソロ冒険者なのも納得だ」
「私の実力はまだ中級程度でしょう。町には私くらいの冒険者はたくさんいます。それよりもタイチです」
「俺?」
「私の想像以上です。初めて泉で会った時に見たより以上の強さがある。なぜ鍛冶師をしたいというのかな。冒険者になれば、相当な強さです、なんていうか、ウッドベアーを切ったのを見てても、体が感じてきちゃう感じ」
「それは困るな」
ウッドベアーを狩ったし、3人分の食料としては十分だろうから、テントに帰るのがいいが、クロエは俺の戦闘を見て感じているらしく、顔が少し赤くて、照れている風で、俺は困ってしまう。
四天王のシュテファンにも似たことを言われたし、俺がそんなに強いのかは自分でも把握していないのは、あまり戦闘には無関心だったのも関係していて、戦闘よりも鍛冶師の仕事の方に興味があったからだろうか。
シュテファンは俺を四天王軍に呼び入れて、戦力として期待されていたようだが、今は魔王軍を辞めたわけで、もう戦闘はしないかと思ってても、生きていくのに、魔物との戦闘は続きそうだな。
クロエはエルフ族なので、戦闘は得意なのが今回の討伐で把握できたのは、俺としては魔物の肉以上に収穫かもで、長く一緒に行動するなら、クロエの存在は大きくなる。
俺の剣術のどこが魅力なのか自分でも知らないし、知りたくもないが、クロエは大変に興味があるようで、今後もこんなだと俺が困ってしまうが。
この感じはソフィアにもあり、俺が鍛冶をすると、こんな顔をするので、やりにくいったらなかった。
ウッドベアーは大きいので、この場で解体して肉の部分だけアイテムボックスへと入れておけば、楽にテントに移動できるから、クロエと解体した。
クロエは剣でスルスルと解体していき、やはりソロ冒険者慣れしているのを見せてくれ、解体時間は短縮できて、テントへと戻った。
「お帰りなさい、収穫は?」
「ウッドベアーが狩れた。焼いて食べようか」
テント内では焼くのは難しいから、テントから出て、木材を適当に伐採してきて、俺の火魔法で火を起こして、取って来たウッドベアーの肉を焼くとすると、直ぐに肉の焼けた匂いが食欲を刺激した。
テントの外で肉を焼くのは楽しい気分になり、ソフィアはじっと焼き終わるのを我慢していて、よだれが垂れ流し状態だった。
魔族は基本肉は好きなので、ソフィアはウッドベアーは嫌がることなく食べるだろう。
「焼けたぞ、ソフィアどうぞ」
「わああああ、肉だ、美味しい」
「クロエも食ってくれ」
「うん、ウッドベアーは食用にできるから助かるわね。それにしてもタイチは火魔法も使えるとは」
「俺は火魔法が使える。本来は攻撃に使うのだろうが、鍛冶師の仕事と肉を焼くとで使うのが俺の使い方だな」
「鍛冶師の仕事には向いた適正なのかもねタイチは」
俺が火魔法も使えるのは意外だったらしいクロエは、多少驚いていて、アイテムボックスも使えるし、俺が普通の人ではないなと思っているかもしれないが、このスキルと魔法は使えるのは凄く助かっていて、鍛冶スキルと火魔法はセットだと、凄く便利な能力なのであった。
肉は食べて、市場で購入したパンも大変に美味しいぱんで、買っておいて良かったとなり、ソフィアも満足顔だし、これからも町でパンとか野菜とかは購入しておきたい。
パンは柔らくて日本のパンと比較しても美味しいと思えて、買っておきたいと思えて、魔族時代は魔都で暮らしていたが、魔都にはパン屋はなくて、食料はだいたい肉がメインだった。
肉と酒があれば魔族は満足なのが一般的で、人族から奪った食料を食べるのも多く、パンを食べられるのはありがたい。
野菜と果物も町では売っていて、買ってくれば、焼いたりもできるし、栄養にもいい思うが、今の俺の体は姿は人族に変身したが、中身は魔族であって、魔族の体はどうやら人族の体とは違う構造みたい。
日本人の時と違いは、日本人なら一日食べないと空腹になるし、低血糖で頭痛も起きるのが、魔族に転生してからは、3日くらい食べなくても大丈夫だったのは驚きで、変な感じに思ったていて、魔族の体は人間よりも強くできているというのが実感だ。
腕力も強いし、俺は人間じゃないんだなと思うも、多少寝なくてもいいところは楽でいいかなと思うのもいまだに慣れない点ではあるか。
人間は寝ないと眠くて仕事はできないけども、魔族は寝なくても大丈夫だったのは、その点は良い点でもあり、ぐっすりと寝たい気持ちもあり、魔族なのだなと日本人の時がなつかしくなる時もある。。
酒にも強い体質も魔族の特徴だ。
肉は魔物を狩れば十分なのがわかって、購入しなくてよさそうで、残った肉はアイテムボックスへと入れれば腐ることはない。
また明日の朝食でも食べようと思う。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます