クソ野郎は神様
Fluffy
第1話 プロローグ
クソ野郎がいた。
皮肉屋で、ガキっぽくて、ヒモで、詐欺師で、人たらしで、男も女も手玉に取る。
もう一人もまともじゃない。
常識人ぶったサイコパスで、思いやりがあって、偽善者のフリをして、配慮があるけど、時に冷酷で。
本人たちに悪気はない。
嫌な野郎共だが、みんなに好かれる。
クソ野郎だが、いないとちょっと寂しい。
君の周りにはいないのか?
まだアイツらに会ったことは無いのか?
勿体無いな。
こんな野郎共とは死ぬ前に一度会っておくべきだ。
でも、誰でも会えるわけじゃない。
ほんの一握りの選ばれし者だけが奴らの姿を目にすることができる。
そしてその瞬間、モノクロだった世界が一気に鮮やかになる。
予定調和の無味無臭で静寂な人生に、一滴の奇跡が波打つ。
そんな軌跡は一度でお腹一杯だ。
人間なんてごときが何度も奇跡を体験できるわけがない。
それでもいい。
騙されてもいい。
たとえこの身が破滅しようとも。
奴らに出会えるのであれば。
魔法使いのような、この世の全てを自由にできる神さまのような。
これは、そんなふざけた野郎たちと人間の恋の物語。
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