皆を庇い、傷は負ったけど、俺はまだまだ健在です!〜だから光を失った目で見ないでくれ〜
にしめ!?
プロローグ......
グッ!?
クソッ、やられたな...今ので多分骨4本は持ってかれたぞ...?
「え……あ…?」
うむぅ...突然のことだったから皆のことを咄嗟に庇ったけど、皆反応しきれてないな...これは...結構やばいか...?
「く、クルスッ!!!!」
「クルスさんッ!」
「クルスぅッ!」
皆がようやく状況を飲み込めたのか、俺の心配をしてくれる。
いやいや、ここは死にかけの俺なんかじゃなくて自分たちの心配をしたほうが――
「危ないっっ!!!!」
俺は持ち前の反射神経で騎士の格好をしている――、(いや、本当に騎士なのだが)ラムゼのことを押し飛ばす。
――次の瞬間、俺がラムゼを押し飛ばした手が、ジュッという音を立て、溶け消える。
あぁ、クッソ、マジで痛え....ッ!!
「ふえ...っ?」
彼女から聞こえた最初の言葉はそんなふわっとしたものだった。理解できていないような。――否、彼女の脳が理解するのを拒んだのだ。
なぜならそれを理解したら、壊れてしまうから。だが、理解しようとしてしまう。
そうして数秒後――彼女の目が大きく見開かれ、
「い、いやああぁぁぁぁッ!!」
彼女の慟哭が響き渡る。
刹那、俺の脳が目の前にいる敵――そしてこれから俺達がどうなるのか。それをすべて――思い出す。今まで見たくないからと記憶に封じてきたものを取り出す。
(こいつは…確か――
「私達の大事なクルスさんをこんな目に合わせて…!!絶対に許しませんッ!!」
そうこうしているうちに
だめだ!そこはヤツの間合い…!!
俺は考えるのを一旦やめ、行動に移る。
「――離れろッ!!」
「…へっ?」
俺、動いといて良かった――そう思うのも束の間、左目から全身にかけてとてつもない衝撃がほとばしる。言葉にするなら、そう。金槌で目をえぐる感覚。そんな感じだ。
「あ……が…ッ」
「きゃあああああぁぁぁぁぁッ!!!クルスさんッ!!どうかッ!死なないでッ!!
ヒ、ヒールッ!!な…なんでなのですかッ!!?ヒールがッ!クルスさんがッ!!」
セレシスが俺にヒールをかけようとしてくれるが、うまく発動しない。
無常にもこの世界は本気で俺達を潰すつもりみたいだ。
「皆逃げろ!!俺がこいつを引き付ける!!だから皆だけでも――」
「ひっく…ふ…ふぐ……ッ」
「く…クルスさんッ…」
「あ…え………」
だが彼女たちが逃げることはなかった。――いや、できなかったのだ。
この
こ、こうなったら…!!もう捨て身の覚悟で行くしかない。ということだろう。確か原作でも主人公がストーリーでこの技を使ってたっけな……
俺が今から使う技は、原作では己の命を対価に敵を殺すという技だ。
こっちの世界では使ったことがないため、どうなるかはわからない。(当たり前だが)
「せめてこの世界に……死ぬ間際にでも抗ってやる…!!」
俺の記憶はこのあとからはあんまり残っていない。
____________________________
皆さんはじめまして!
にしめ!?というペンネームで初めての小説を書いてみました!
どうでしょうか...続きを楽しみにできるような感じで書けているでしょうか?
これからも、できるかぎりのペースで書こうと思っています!
できれば応援をお願い致します!!
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