第87話退院

キレた奈々が葵を連れて行ってから1時間経ち、ようやく麻衣に話したことを2人に話せた。


「そっか~言語が不安だね」


「最高難易度のダンジョンってあの太平洋に出来たやつですよね?」


「あぁ、ダンジョン最初期から出来たのにも関わらず未だに攻略されてないダンジョンで世界中の猛者が挑戦してるな」


「ダンジョン以外にも世界中の物が集まって観光客も多いよね」


奈々の言う通り恐らく経済が一番周ってるのはこの島だと思う。理由は多々あるが一番はお金持ちしか居ないからだな、最高難易度に挑戦する探索者は自国でもトップの人達しか居ないので必然的にお金を沢山持っている。


「奈々と葵は妹と弟いるけど来れるのか?それに葵は受験生だろ」


「私は大丈夫だよ!受験勉強で忙しいのかずっと部屋に引きこもってるし、この間もうるさいって怒られたからね」


「私も大丈夫だと思います~それに先輩が倒れてる間にお母さんが出張から帰ってきたので平気です。あと真白先輩が居ない学校に興味ありません~」


4人でダンジョン島には何があるのか雑談してるとノック音が響き病室の扉が開き看護師さんが入ってきた。


「結城さん今日は2回目の検査ですよ」


「あっはい―――それじゃあ行ってくるから、如月さんに話しといてくれない?」


「任せてよ!」


みんなが病室から退出したあとMRIや血液検査などをして今回のも異常が無ければ退院できるらしい。






検査をしてから3日が経ち、今日は待ちに待った退院できる日で周りには荷物を持ってる奈々達がいる。外には如月さんが車を出してくれてるみたいだ。


「結城君退院おめでとうお見舞いに全然行けなくてごめんなさいね。それに奈々から聞いたけどダンジョン島に行くのよね?」


助手席に座ると運転席にいる如月さんが申し訳なさそうに話しかけてきた。


「行く予定ですね、高校は自主退学します」


良い高校だったが流石にテストも受けれないんじゃ留年になる。


「それならパスポート取らないといけないわね。私のはもう切れてるはずだし今度取らないといけないわね」


「……えっ如月さんも行くんですか!?」


如月さんは日本で待ってると思ってたからつい大きい声を出してしまった。


「あら?私は一緒に行っちゃ駄目なのかしら」


「いや…仕事はどうするんですか?」


来てくれたら嬉しいが仕事がある以上厳しいと思っていたがそうでもないのか?


「あーそれなら平気よお父―――社長を脅して出張みたいな感じするから」


「一瞬お父さんって言いませんでした…?」


「……気のせいよ、それに最高難易度のダンジョン配信とか世界中の人が見そうじゃない。それより退学の手続きは本人しか出来ないのよね。今から高校に行くことも出来るけど?」


「今日は大丈夫です、久しぶりに家に帰りたいですね」


今日は学校に電話だけ掛けて明日にでも高校に行って手続きしに行こうかな。


「そういえばみんなはもう手続したのか?」


退学の手続きって1日で出来るものなのか、全く分からない。気になって聞いてみたが直ぐに返事が返ってこないので後ろを見ると奈々と麻衣が顔を見合わせながら微妙な顔していた。


「うーんそれが高校に電話したんだけどね真白君も一緒の方が都合がいいみたいなこと言われて退院したら電話してくれって言われたんだよね」


「……まぁ1人ずつよりみんなで話を聞いた方が効率はいいよな」


理由はまだ分からないがそれも明日にでも行けば分かるだろ。車に揺られること2時間俺が住んでるマンションに到着した。


「葵は今日何処で寝るんだ?」


ここは東京なので葵の泊まる場所がない、テレポートで送り届けれるが病み上がりなのであまり使いたくない。


「そりゃーもちろん真白先輩の家ですよ~まさかこんな幼気な後輩を外に放り出すとか言わないですよね?」


瞳をうるうるさせながら訴えかけてくるが俺の返答よりも早く隣に住んでる奈々が引き摺りながら部屋に入っていった。



「さっ俺も家に入るか…全く相変わらず馬鹿な奴だな」


家に入ると散らかっては無いが冷蔵庫の中に入ってるハムなどの食材が消費期限が切れていた。俺は自炊をするので食材とかを買いだめしてるが今回はそれが仇になった。


「あぁ、ほとんどダメになってんじゃん…」


料理は好きだが今から食材買いに行くのはめんどくさいのでウーバーでチャーハンと餃子を頼んだ。待ってる間に学校に電話をして明日の午前10時に行くことになりグループRineで伝えたりしてるとチャイムが鳴り出るとウーバーの配達員が立っていた。


チップを渡して料理を受け取り、早速食べたが入院中は味が薄い料理ばっかり食べてたので久しぶりの濃い料理は一段と上手く感じた。腹が満たされた後はこの4カ月で溜まっていたアニメを見ながらゆっくり過ごした。



次の日になり隣に住んでる奈々達と一緒に行く予定だったが昨日夜更かししたのか奈々の妹の小春ちゃんがRineで教えてくれた。先に駅に行って麻衣を待つことにした。


(はぁー俺は客寄せパンダじゃないんだけどな……)


俺の周囲には人だかりが出来ておりこの30分でモデルの勧誘も2回されてる。俺の碧色の瞳と純金色の髪は何処に居ても目立ってしまう、前まではサングラスなどしてればそこまで騒がれなかったが髪色は無理だ。


「あの……芸能界に興味ありませんか?」


「面倒」


スマホを触って時間を潰してるとこんな感じでスーツを着てる男性や女性に勧誘される。40分経たないで3回も勧誘されると流石に辟易する、しかもやんわり断ると押せば行けると思うのか凄い熱量で説明されるので最近は一言で門前払いしてる。


「はぁ、ここに居たらまた勧誘されそうだしトイレに籠ろうかな……」


ベンチから立ち上がって動こうと思ったタイミングで麻衣がこちらに向かってきてるのが見えた。


「おはようございます―――それでなんで拝まれてるんですか?」


「俺が聞きたいよ……ただ座ってたら徐々に人が集まってきたんだよ」


俺の周囲には仰ぎ見るようにして手を合わせていた。俺に拝んでも何も起こらないので止めてほしい。


移動しようとしたが麻衣が来たのでさっきまで座っていたベンチに腰を下ろして麻衣と雑談して待ってるといきなりモーゼの海割みたいに歩けるスペースが出来て奥から奈々と葵が駆け足で向かってきていた。


「ごめーん!昨日の第59回の会議で盛り上がって寝るのが遅くなって遅刻しちゃったよ」


「はぁはぁ、奈々ちゃん速すぎでしょ……うぅ~詰め込んだ食パンと牛乳がでる」


「おはよう、これでようやくこの空間から逃げれる」


俺達が動くと面白いことにスペースが出来る、果たして学校では何を言われるのやら。



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自由に生きたい少年、ダンジョンで暴れる しろん @siro001

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