母を亡くし、幼少期から声が出せないまま、家族に蔑ろにされて過ごしている女性ポーレット。
そんな中、自分を助けてくれた海兵に恋をします。
彼に会いたい気持ちが膨らんだ中、唐突に路地で刺されて命を落とすというインパクトの強い展開から物語が動き出します。
彼女の元々置かれた環境は過酷でしたが、不思議な力で時間が巻き戻り、そこから新たな人生が始まります。
彼女にとって、絶対的に味方になってくれる伯母の存在にあたたかくなり、突き放すような言い回しをしながらも優しさを隠せない海兵ランベールに惹かれていく。
その恋心は微笑ましく、読んでいてホッと幸せな気持ちが湧き上がっていきます。
それでも彼女が一度死んだ謎は残り、かつての過去が邪魔をする。
ハラハラする展開もありますが、周囲の人間の温かみに癒され、生粋の心優しさと生来の強さを取り戻し立ち上がっていくポーレットの魅力が素敵な本作。
満足感高いです。
ぜひご一読ください!