第19話 魔獣さんの言葉が分かる?

『わわっ!? その子どうしたの!?』


『俺、まだこの家に住んでる人間、誰が誰だか分からなかったっチュ。それでこの子が、人間に囲まれてたから、危険か分からなくて、助けたっチュよ』


『あっ、それはまだ教えてなかったもんね』


『危険かもなのに、よく助けられたね、凄いよ!!』


『大丈夫っチュか? ここにいるみんなは、俺の仲間だっチュ。だから心配しなくても良いっチュよ。落ち着いたら、お話しきかせてっチュ。それでもし俺の勘違いだったらごめんなさいするっチュ』


「あやぁ~」


『あやぁ~? それは何っチュ?』


 僕は今、とっても広い場所にいるよ。うんと、人間の僕だととっても狭いかもだけど、今僕はモコレットだから、とっても広い場所ね。


 それに僕の周りには、魔獣さんがとっても、と~てもいっぱいなの。1種類の魔獣さんだけじゃないよ。何種類もの魔獣さんが、いっぱい集まってて僕を囲んでるんだ。


 そして僕の1番近くにいる魔獣さんはモコレットで。このモコレットの声が、移動している時に、僕にずっと話しかけてた声でした。


 だから僕、いろいろなことに驚いて、あやぁ~、って言っちゃったの。


『君、見たことない子だけど、どこから来たの?』


『お父さんやお母さん、兄弟は?』


『迷子になっちゃった?』


『なら僕達が一緒に探してあげるよ』


『こいつに助けてもらえて良かったな!』


『みんな、待って待って。まだ何もお話し聞いてないから。もしかしたら危険じゃなかったかもしれないんでしょう? ねぇねぇ、君。もしも君のことを連れて来たこいつが、間違ってたらごめんね。そうしたらすぐに元の場所に連れて行くからね。それでさ、どうして人間に囲まれてたの?』


 ……何で僕魔獣さんの言葉が分かるのかな? 今まで1度もお話しした事なかったよ?


『どうしたの? もしかして本当に危険な場面だった!? なら助けてもらえて良かったよ。それでさ、何で人間に囲まれてたの? 見たことない子だから、何も分からなくて、人間達の何かを取ろうとして、それが見つかって、やられそうになったとか?』


『でも、ここの家の人達に中に、そんな事する人いないはずだよね?』


『だよね。でも何かこの子が、悪いことしたなら違うかも』


『だからやられないけど、怒られてるところだったとか?』


 みんな何のお話し? 


『なぁ、何で人間達と一緒にいたんだ?』


 一緒にいた? う~ん、ママ達のことだよね? 僕が悪いことした? 怒られる? 僕、悪いことしてないし、怒られてないよ?


「ぼく、おこられてない。れんしゅちてたの」


『練習?』


『人間と?』


「うん、ママとれんしゅ」


『ママ?』


「ママと、へんしんからもどるれんしゅ。きょうは2かい、へんしんできたの。……かってにだけど。だからきょは、もとにもどるれんしゅだけちてた」


『ママ……、変身……、元に戻る練習……』


『ん? なんかどこかで聞いた事があるような?』


『あれだよ。この家に住んでる人間がするやつ。魔獣に変身』


『ああ、そうそう、それだ』


『そういえば、あの小さな人間、練習どうしたかな? 今度はいつ魔獣のなるのかな?』


『!! 待って!! ねぇ君、お名前ある?』


 いっぱいお話ししてくれる、連れて来たモコレットとは違うモコレットが僕に聞いてきました。


「うん!! ぼく、るーぱーちょ!!」


『るーぱーちょ?」


「るーぱーちょ!! ん?」」


「違うの? でも今るーぱちょって」


『ねぇねぇ、ルーパートじゃない?』


『あ、ああ!! そうか、ルーパートって言うんだ。……ルーパート?』


 魔獣さん達が一斉に僕を見ていたよ。

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