第4話 嫌われ者の悪役
「まぁ、そうだよな……」
入学式を終えて早一週間とちょっと。今日は金曜日。
俺は痛い程如月星斗がどれほど嫌われているかを理解した。
俺が教室に入ればほとんどの人が俺を見て、恐怖、嫌悪……そんな目を向けて来る。
当然話してくる人はいないので俺は誰とも関わっていない。
先生からも余り良い目を向けられていない。ていうか担任の先生からは問題を起こすなって言われてしまった。まぁ、中学の頃もその時の担任などに滅茶苦茶迷惑をかけていたし当然だろうけどさ……
でも先生も俺に対して怒り辛い感じはありそうだったな……何せ中学生の頃からずっとテスト1位を取っていた事が大きな理由だろう。余り学校に来ていなかったけど、テストはしっかりと受けていたみたいだ。
そして案の定、ヒロイン二人と主人公、そしてその親友と俺は同じクラスとなった。
主人公の名前は
身長は170cmで至って普通の男子高校生って感じの見た目だ。頭は普通で運動も普通。エロゲでよくある設定だな。
ゲームでの性格は優柔不断気味だったが、他の登場人物と違ってプレイヤーが絡んでいたのでこの世界での彼の事はこうとは言い切れない。
それから主人公の親友である
身長は175cmで七島と比べるとちょっとだけ高めで、それ以外は主人公とおんなじ感じの親友。ヒロイン達とも会話はするが、特別仲が良いという事もない。ゲームだと時々出てくる程度だったかな。イベントシーンなどではいない事がほとんどだったしな。
どっちかと言うと、七島が居る時にだけヒロイン達と話すって感じかな。
性格はまぁ、良い奴ってイメージ。
そしてヒロインの方だな。
最初のヒロインは、
美玖はとにかくクールで自分を持っている。
身長は163cmで黒髪ロングのさらさらストレートで、可愛いくてカッコいいヒロイン。
頭は学年トップに入る位秀才で、運動能力はそこそこな美少女。
他人に媚びる事は一切しないし、はっきりと物事を言うタイプなので、勘違いされることもあったりもする。
自分の容姿に寄って来る男子が多すぎて、基本的に男性とは仲良くしない。仮に告白されたとしても、バッサリ切り捨てている。まぁそれと、とある過去のせいで男子が嫌い。
下二人のヒロインを大切に思っていて、変な男たちが寄って来た時には毎回頑張って対処している。
次のヒロインは、
咲は大人しい性格で心優しいが、自分の思っている事を表に出すことが苦手。
それに仲の良い相手じゃないと結構恥ずかしがり屋。
身長は159cmの茶髪ミディアムヘアーで、優しさを感じられるような目をしている美少女。
頭は美玖ほどではないがかなり良い方で、運動はからっきし。
胸がヒロインの中で一番大きく、そう言った点でも男子に見られることを嫌がっている。
美玖は男子と話せるけど話す気がないんだとしたら、咲はまず男子と話すことが苦手なタイプ。
そして最後のヒロインが、先日も会った七島香奈、中学三年生。
明るく元気で男女問わず友達が多い。
身長157cmで暗めの青色ショートカットで、目がぱっりちとしている美少女。
頭は良くなくが、実は覚えは良いので頑張れば伸びるスペックは持っている。
運動能力は抜群で、さまざまの部活に勧誘されているが、美玖や咲と遊ぶ時間が減るからと断っている。
コミュニケーション能力は素晴らしく高い。
そしてこれはゲーム知識だが、彼女ら三人は本当の姉妹の様に仲が良い。
まぁ、軽くヒロイン達を紹介するとこんな感じだな。
◇
――その日の昼休み。
俺はコンビニで購入したパンやおにぎりを机の上に出していた。
俺は料理は全然した事もないし、出来ない訳ではないとおもうが好きじゃない。
そんな訳で基本的には食堂かコンビニ購入のどちらかだ。
ていうかこの教室って結構居づらいんだよな……
当然だけど、皆が俺の事をチラチラ見て来るので居心地は良くない。
俺に対して小声で何かを言っているのも聞こえて来るしな。せめて俺がいないことろでやれよ!!転生してなかったらヤバかったぞお前ら!!って感じだ。
まぁ、これはこれから慣れていくしかない。分かっていた事なので別にこれで心に傷を負うとか、気分が重くなるって事もないけど、ただ居心地が悪い。
そんな訳で近いうちに一人でご飯を食べられる場所を探さないとな。
ずっとこんな環境で昼食を取るとかストレスやばそうだし……
俺がそう思っていると、教室に元気な子が入って来た。
「美玖ねぇ!咲ねぇ!来たよ!!」
そう言って教室に入って来たのは香奈だった。
香奈はそのまま一直線で美玖たちの元に向かった。
因みにゲームだと香奈は毎日昼休みには来ていから、この世界でもそうなるんだと思う。
七島と瀬戸宮に関してはゲーム好きの人たちと一緒に、ゲーム談義をしているようだ。
「来たのね香奈」
「待ってたよ香奈ちゃん」
「二人とも食べないで待っててくれたんだね!!」
「当然でしょ?昨日グループLINUで来るって言ってたじゃない」
「ふふ、香奈ちゃんは毎日くるって言ってたけど、ほんと?」
「うんそのつもり!!大丈夫?」
「勿論大丈夫だよ。ね、美玖ちゃん」
「勿論大丈夫よ」
「ありがとう!!」
俺の席に居ても耳を澄ませばそんな会話が聞き取れるが、これ以上聞くのはよそうか……と思ったら、香奈がこちらを見て来た。
いや……見て来たって言うよりかは、たまたま目が合ってしまったのだろう。
俺が会ったのはあの時だけだしな……と思ったのだが、その後も目が合った回数は何度もあった。
おいおい……マジかよ。これ……流石にたまたまじゃないんじゃないだろうか?
可能性としては俺じゃなくて他の人を見ているって可能性もあるが、七島達は違う方に居るし、それは考えにくい。
そして何回も俺の方を見てきたことにより、美玖と咲もその事に気が付いて二人も怪訝な表情を浮かべながらこちらを見て来た。
二人は流石に俺の事を見ているとは断定できないだろうが、俺はちょっとだけ気まずくなったので、ご飯も食べ終わったので教室を後にした。
◇
「はぁ……」
やっぱり教室でご飯を食べるのは今日までにしよう。
これはヒロイン達の話ではないが、他のクラスメイト達が俺の事を気にしているので、俺としても皆としても雰囲気が微妙になる。
余計なトラブルもめんどくさいし、俺が教室に居ない事が一番の解決策だ。
「それにしても……香奈は一体?」
香奈のと目が合ったのは一度や二度じゃなかった。
最初に目が合ってからは俺もちょっと気になっちゃって、何度か香奈の方を見たのだが、その度に目が合っていた。
まぁ、目が合ったと思ったら直ぐにそらされたんだけどな……
それにヒロインの二人も香奈の様子に若干だが気付いていたようだったし、ちょっとそこが心配だ。
俺の今までの過ごし方によって、ヒロイン達に良いようには思われていないだろうし、何かの勘違いでめんどくさい事にならない様に祈ろう……彼女たち三人はお互いを大切に思っているからな。
「それより今日の放課後は、ちょっと外をぶらぶらしてから帰ろうかな?」
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