第4話 梅雨

 雨が降る

 梅雨が来た

 低気圧だ

 だから憂鬱なんだよね

 それはさておき憂鬱だ

 天気が晴れでも憂鬱だ

 雪が降ろうがお金が降ろうが満たされない

 どっちも溶けてしまうから

 それに比べて憂鬱はしつこい

 溶けてもまた固まる

 あれはきっと水分なんだ

 水蒸気か水か氷か

 状態が違うだけでずっとどこかにいる

 それが憂鬱の正体だ

 人間の体の60%が水なら

 憂鬱も0%から60%までは増やせるね

 50%を超えたらきっと鬱なんだ

 でもおかしいよ

 私の鬱は90%は超えてる

 きっとこれはまやかしなんだ

 誰かのいたずらなんだ

 そうでないととち狂ってしまいそうになる

 憂鬱が水を超えるならこの世に憂鬱に勝てるものなんてないよ

 でもさ世界には憂鬱がいっぱいあるよね

 やっぱりもうダメだ

 この世は憂鬱に満たされている

 とち狂うようにこの世はできているんだ

 なんでこんな思いをしないといけないの

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