第3話

 目が覚めた。スマホで日付を確認してみると、ちょうど2ヶ月前の日付になっていた。 紙に書いてあったことは、本当だったようだ。書いた内容は、本当に何も覚えていない。けれど、きっと一つだけだ。ーーーー復讐だ。しっかり準備をしていこう。幸いにも時間はある。


 今は、痴漢の冤罪で謹慎中。あの時は悔しさで頭が沸騰していたが、今は違う。解雇処分が下った“あの日”も、もう一度やり直せる。当時の謹慎期間中は、腸が煮えくり返るような思いで悶々としていたが今は違う。高揚感に溢れていた。友達に借りて読んだミステリー小説での知識を活かすことができそうだ。


 まずは、一つ試してみよう。


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