???2

勝敗がついたあと、神の力は静かに世界から消えようとしていた。


ツクヨはかつての兄、セイリュウに語りかける。


「お兄ちゃん。……僕は、まだ、おにいちゃんを嫌いにはなれなかった」

「だって、僕たち……ずっと4人で、家族だったから」

セイリュウは崩れゆく空の下で膝をつき、ツクヨを見上げた。


ツクヨは微笑みながら、空に手をかざす。


 


「この世界が壊れるなら……私は、いちからやりなおしたい」

「もう一度――みんなで、一緒に笑えるように」

「“神”じゃなくて、“ただの人間”として」

 


神の力を完全に手放し、ツクヨは魂ごと人間へと生まれ変わる選択をした。


魂に宿る異能の核はそのままに。

かつて冥を司った神は、ただの一人の少年――いや、もう一度生まれ直した「ツクヨ」となった。

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