処刑されたので神になりましたわ

第1章 神の誕生とM-1グランプリ

第1話 処刑されたので神になりましたわ

首を斬られましたの。

ワタクシ、エリザベート・ルセス・ミルフォード。

王太子の婚約者であり、公爵令嬢。

完璧なる立場、完璧なる美貌、完璧なる振る舞い。

なのに、断罪され、処刑されたんですの。

理由？　さあ、何でしたかしら。

ワタクシ、何か悪いことをいたしました？　しておりませんわよ。

むしろ褒められるべき立ち居振る舞いしかしておりませんでしたのに。

だからでしょうか――気づけば、天界。

斬られたはずなのに、目を開けた時には雲の上。

金と白で構成された壮麗な神殿、その中央、誰も座っていない巨大な玉座。

「空いておりますわね」

座りました。

神の座が空いていたなら、座るのが礼儀というものでしょう？

それがいけなかったのかしら？

それとも、もともと神だったことを忘れていただけ？

……さて。

王太子と、あの平民の子。

どうしてやろうかしら。

え？　処す？　ざまぁ？　あらあら。

そんな低俗なこと、今さらいたしませんわ。

ただ、もしも。

そうですね――地上に魔王でも現れましたら、

少しだけ降りてみましょうか。

世界のバグ修正のついでに、何か“ついで”が起きるかもしれませんわね。

つづく――♡

＊＊＊

笑いが届きましたら、★をひとつ、神へのお布施として♡

あなたに素敵な未来が訪れますように（※確約は致しかねます）

https://kakuyomu.jp/works/16818622177134809150