今、Webにはさまざまな転生物語があふれています。後悔を残して死んだり善行を積んで死んだりすると、女神さまが魂をなんとかしてくれますね!
でもこの作品は、SFとして〈転生〉を扱っています。
一企業が科学技術で転生を管理する――そんな世界で〈転生管理官〉を目指し専門学校へ入学した少女・メラの物語です。
読み始め、設定からしてハードなことになる未来しか見えませんでした。メラは〈転生〉の裏にある真実を知り、傷つくのだろうと。
それでも出会った少年・ケンとの交流は瑞々しく、コーヒーの香りにあふれ、気の利いた翻訳小説のような小道具の使い方で恋心を盛り上げます。
しかしやはり、ケンの抱える事情が二人の間に立ちはだかり――となります。
でもラストに示される解決策、メラとケンの示した願いはあたたかい未来を目指すものになっていたと思います。
そこは読んでご確認いただければ、と。
ついでに、〈RE:BORN〉という作品のテーマについて。
それはこの作品が書かれるきっかけとなったコンテスト、【りぼん×ボカコレ×カクヨム超メディアミックス小説大賞】にふさわしいものだと思います。
リボーン、だけに……。
お後がよろしいようで。