まさかの転生先が“オウム”!?という奇抜な設定に、最初は戸惑いつつも、一気に引き込まれました。鳥籠の中から自分の死体を目撃するという幕開けは衝撃的。個性的な登場人物たちのやりとりもテンポがよく、特に小川刑事との掛け合いは微笑ましくて癒やされます。殺人事件の謎解きもきちんとロジックが組み立てられており、オウム視点での捜査というユニークさが読後感をさらに印象深いものにしています。推理と転生を見事に融合させた、まさに新感覚のミステリー小説でした!
タイトルに惹かれて読み始めましたが、テンポよく進んでいく物語でとても楽しめました。人間関係の行き違いやすれ違いとは日常でよくあることだと思いますが、場合によってはそれが殺人の動機になってしまうのが、なんだか切ないですよね。オウムになった乱歩さんの動じないっぷりにユーモアを感じました。もしかしたら乱歩さんは自分という存在に頓着が無いのかもしれませんね。
まさかのオウムに転生した人気作家が、自分を殺した犯人を突き止めるという奇想天外な設定が光る本作!プロローグの衝撃的な展開から日常編での個性豊かな登場人物たちの紹介、そして事件発生から捜査編でのオウム(元作家)ならではの鋭い視点と、刑事である小川とのコミカルな掛け合いが飽きさせません。犯人解明編では、一見アリバイのある人物を、オウムになった主人公の知恵と観察眼が鮮やかに暴き出す展開は見事! 人間の感情の機微や、些細な矛盾から真相に迫る推理は本格的で読み応えがあります。
目が覚めたらオウムに憑依転生して、自分の死を目の当たりにした主人公。すぐに割り切って調査に乗り出す所だとか、最後まで生前と変わらない性格を貫き通す所が笑えました。