微風

ここにいていいんだよって囁いたきみがわたしの七七だったら


陽炎の揺蕩う春の底で問う私は私になれるでしょうか


瘡蓋を丁寧に剥ぐもう誰も傷つけぬよう恋をしようと


僕たちの余白はいつも一人分カフェオレが好きだったあいつは


思い出の空色褪せたハンディファンいつかの髪をそっと攫って


呼吸するコンビニ袋リーマンの手にぶら下がり心中未遂


ぼくたちはただ透明になりたくて鉄格子から青を仰いで


優しさで覆われている「伸ばし棒」試して溶けて当たりが出たら


教室は制汗剤の暴力で彼のシトラス消息不明


ワイシャツの眩い白に射抜かれてあなたが夏の正体と知る

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