第3話 烙印



―貧民街


グラス一家の献身的な看病によって、狐虎はようやく起き上がれるまでに回復する。顔の腫れは引き、会話も出来るようになっていた。


「うん、大分良くなってきてるね。これならもう少しで普通の生活が出来るようになるはずだ」


プランタンが笑顔で頷く。

だが、そんな笑顔に狐虎はどう答えるべきか分からない。


「あ、ありがとうございます」


「いやいや、礼ならうちのアネに言ってくれ、君を見つけてくれたのはあの子だからね」


「そう、ですか」


ふとドアの方を見ると、小さい女の子がドアの隙間からこちらを見ていた。だが、お礼を言おうと何か言いかけた時、彼女は慌ててドアの向こうへと逃げ出してしまった。


「ハハハ、まだ何というか人見知りでね。とてもいい子なんだが、懐くのにはまだ時間がかかるかもしれないな」


「あら、子供なんてすぐ慣れるわ。それにしても、本当に元気になって良かった」


代わりにソレルがご飯を運びながら部屋に入ってくる。


「ごめんなさいね、本当はもう少し栄養のあるものをとは思っているだけど…」


運ばれたものは、乾燥したパンに何かの穀物を煮たような質素なものであった。


「いえ・・・」

「・・・見ず知らずの俺を、ここまでして貰って、本当にありがとうございます」



狐虎は思いついた最大の謝意を、優しい夫婦に伝える。


そんな狐虎をソレルは優しく包み込むように抱きしめた。



「いいのよ、貴方みたいな、まだ子供がそんな事気にしなくても、ここを家だと思ってずっと居てくれてもいいから」


ソレルの本心からくる言葉、狐虎は喉が急に詰まり、言葉を失う。


情けないと思いながらも頬に熱いものが込み上げてくる。



「・・・・さん、・・・・さん」


「ん?」


「おとう・・・さん・・・おかあさん・・・」


何故そんな言葉を呟いたのか、狐虎にも分からなかった。


もし、そういう存在がいたのなら、きっと親とはこういう人たちなのだろうと思ったのかもしれない。生まれて初めてとも言える人の温もりや優しさを、まさかこんな場所で受けられるとは思わず涙が零れる。


「君はまだ子供だ。私たちを親子だと思ってくれて全然良いんだよ」

「そうよ、ココ、うんうん」


泣いた狐虎を見てもらい泣きをしたのか、ソレルもプランタンも少し涙目になりながら、狐虎の様子を温かく見守っていた。


・・・・・・


狐虎が少し落ち着きを取り戻す頃合いで、グラス夫妻は狐虎から事情を聞く事になる。


「そうか・・・ココ君、君も異世界から召喚された者だったのか」


少し複雑な顔つきになりながら驚くプランタン。


「そうだったの・・・でも迷い込んだ先があの冥府の森だったなんて、本当に災難だったわね」


ソレルは心底同情するような素振りを見せた。


「はい、それで・・・」


狐虎はその後の事情を説明する。


「そうか、君をこんな目に遭わせたのは新市街の駐屯兵達だったか」


「・・・あそこは特権階級の者や許可を受けた者のみしか入れないの、でも、だからと言って酷すぎるわ・・・!!」


「いや、連中は僕らのような者の事など、憂さ晴らし程度の道具にしか考えてないのさ、ついこの間だって旧市街の住民が何者かになぶり殺しにされた」


「・・・そして、残念なのは仮にその犯人が分かった所で我々に出来ることは何もないとういう事だ」


プランタンは悔しそうに拳を手で握る。


話を聞く限り、特権階級とそうでない者との格差は計り知れないようにも思えた。


少しの沈黙が流れる。


だが、ソレルが話題を変えようと急に笑顔になる。


「でも、ココが異世界人だって事は素晴らしい事だわ!」


「そうだね、ココ君。君が無事に回復して本当に良かった」


それに呼応するようにプランタンも笑顔になり喜んでいる。だが、なぜそんな反応をするのか狐虎には理解できない。



「異世界人だと、何かあるんですか?」


「えっ?」

「え?」


その返しに今度は二人ともきょとんとした顔を狐虎に向ける。


「・・・そうか、なるほど、ふむふむ」


「ちょっと貴方、何一人で呟いているのよ」


「いや、きっとココ君は何も知らないままなんだよ」


「ああ、なるほどね!いきなりあんな危険な場所へ召喚されたんですもの、もしかすると『神の声』が届かなかったのかもしれないわね」



「まぁ、殆どの異世界人は自分の『スキル』がどういうものなのかだったり、魔法の系統などは理解出来ると言っていたけど、君の場合はどうやら改めて調べる必要があるようだ」



(そうえいばあの時もそんな事を言っていたな、でも、神の・・・声ってなんだ?)



聞いたことの無いワードが頭に過ると同時にプランタンが説明し始めた。


「異世界人というのは、この世界に降り立った瞬間に強力なスキル、そして魔力を授かると言われていて、それをこの世界では『土産スーベリア』と呼ばれているんだよ」


「そう!どんな異世界人もその強力なスキルや魔力を駆使してこの世界に貢献してくれているの、おかげでこの辺りの郊外も大分モンスターが減ったのよ」



「それだけじゃない、彼らは元にあった技術を魔法と組み合わせ応用する事で、様々なものを創造し続けている。ほら、君が見たあの黄金の街並みだって、あれも異世界人の技術で黄金の街に作り替えられたんだよ」



まるで聞けば聞く程夢のような内容ばかりだが、狐虎がこの世界に来て一カ月近く。そんな力の恩恵を受けたような感覚は一切なかった。


(もし、そんな力があったら・・・)


あの時、この世界に降り立った直後に魔物に刈り取られた己の左手を見て、狐虎は少し顔を歪める。


「ココ君、君はまだ己の能力に気づいていないだけかもしれない」


「ええ、きっと素晴らしい力を贈られているに違いないわ!」


「いや・・・俺にそんな力なんて」


「いやいや、君がもう少し動けるようになったら調べにいこう」


「え・・・!?調べられるんですか?」


「ああ、ひと昔前なら『鑑定』なんてスキルはそれこそ王宮お仕えの占術師のみが使える貴重なスキルだったのだがね、そこも異世界人達の技術のおかげで今では誰も簡単に己の力量を計れる装置が出来たのさ」


「まぁ、そのおかげで私たちが本当に才能が無いなんて事も分かったのだけどもね・・・」


レソルは少し悲しそうな顔になるが、すぐに笑顔で続ける。


「でも、アネは本当に凄いのよ!あの子はなんと『中級回復魔法』を持っていたの。それにまだの可能性も秘めているわ、私たちの子供が将来ユニークスキルの所持者になる希望だってあるのよ!」


「ソレル、それはまだ希望的観測と言うものだ、現時点でもあの子の将来は保証されている、回復者ヒーラーはそれだけ貴重な存在なのだからね」


「そうね、あとはあの引っ込みがちな性格をなんとか前向きに・・・」


「おいおい、そういうのはこれからじっくり・・・」


狐虎はなんとなく、ここに運ばれ意識の無い中でもあの子がずっと自分の事を見守ってくれていた事に気づいていた。人見知りだが、きっと優しい子なのだろう・・・。



―烙印



狐虎がグラス家のベッドで目覚めてから数週間、受けた傷は殆ど癒え、家の手伝い程度なら問題無く出来るまでには回復していく。そして、狐虎は前に言われていた己の能力を知る事ができる場所へと向かう事になった。


「ココ君、ここが前に言っていた魔力指数装置がある場所、レダー神殿だよ」


「ここが・・・」


「ええ、私たちのような貧民街の人間でも無料で開放されているのよ」


それは、新市街地区と旧市街地区の間に構えるような形で存在していた。一見するとまるで十字架を立てたような教会そのものだが、宗教的な意味合いはなさそうだ。


プランタンが神殿に近づくと、門番らしき男に鑑定依頼で来た事を説明する。



だが・・・


「はっ!また金食い虫の貧乏人どもかっ!!お前らのようなゴミが興味本位で押し寄せるもんだからここは最近有料になったのさ」


「鑑定して欲しかったら銀貨5枚よこしな」


「なんだって!!!」

「そんな・・・」


その言葉にショックを受けたように青ざめる二人、アネは言葉の強い門番の声が怖かったらしく、狐虎の足元で震えていた。


「しかし、他の国では有料になったなんて事は・・・」


「はーん?他は他、うちはうち、だ、ほれ、ドアの横にある看板をよく見てみな!この黄金の宮殿ゴールデン・パレスの領主であられるクリストフ・プルト伯爵様の署名がしっかり刻印されているだろう?」


狐虎には文字は読めなかったら、プランタンはそれを見て項垂れるように首を落とす。


「確かに、この署名は領主様のものだ・・・」


「分かったらさっさと帰れ帰れ!この薄汚い乞食共が!!」


グラス一家を邪見に追い払おうとする門番、その下卑な目は此方を見下し、勝ち誇ったかのようにも見える。だが、そんな男の肩を叩く大きな影が、狐虎の視界を覆う。


「おい、どうしたんだ?」


「あ、なんだてめぇ・・・は・・・はっ!!!あ、貴方様は・・・!!」


「ん?顔見りゃ分かるだろ、いちいち名乗るのも面倒くさいんだがなぁ」


「はっ!!はははっ!!これは伝説の冒険者一行のお一人であられるナベシマ殿ではありませんか!!!」


先ほどの態度とは一転して腰も低く、何度もその大柄の男に頭を下げる門番。全身輝く白銀のプレートメイル、背中には男と同じ大きさとも思える大きな盾を背負った大柄で筋肉質の男が仁王立ちしていた。


「どうした雄平?」


「いや、ちょっとトラぶってたんで何事かとな」


その大柄の男の後方から彼の仲間と思われる数人が声をかけてきた。男の名を呼んだその好青年の出で立ちに狐虎は思わず声を上げそうになる。それはまさしく武者鎧そのものだったからである。その古風な風貌に似合わず髪型は奇麗な分け目が目立つ好青年の顔である。その後ろには高位な美しいローブを身に纏い、やや大きめの三角帽を被る黒い髪の艶が印象的な美女。そしてさらにその後ろに褐色肌で癖毛の髪を無理やりポニーテールにした革の胸当てをしている女の子が巨大な美しい弓を背負っている。


(この人たちが・・・噂になっていたあの・・・)


狐虎は彼らこそが自分がこの街にたどり着いた際に聞いた異世界人の冒険者だと確信する。この世界に馴染んではいるものの、どこか自分が育った世界に通じる面影が彼等にはあったからだ。


「前田君、早く行きましょう」


黒髪の美女が何事も無いとでも言うように、武者鎧の男に言う。


「まぁまぁ、こういうごたつきを解決するのも、勇者の役目だろう?」


「その通りだ、魔王を倒すだけが僕らの目的じゃない」


「・・・ふん」


『雄平』と呼ばれた大柄の男の言動に同意する『前田』と呼ばれた好青年。そして『凛』と呼ばれた黒髪の美女は不貞腐れたように踵を返した。弓の女の子は不愛想にただ事の成り行きを見ている。



「で、なんだったんだ?」


「あっ、いや・・・その・・・実はこの者共に魔力指数鑑定をとお願いされたのですが、今はその、この施設は有償となりまして、それで金も持っていなかったものですから、ご退場願おうかと、へへへ」


「ははぁ、その割にはなんか威勢のいい感じだったけどなぁ」


「いや、待てよ・・・有償だと?」


「へ、へい、ついこの間プルト伯爵様が直々に有償化にしろと仰いまして、それで・・・今」


「ふざけるな!!これは如何なる者であっても平等に使用されるべきだと世界中で取り決めがされているはずだ!!」


「・・・ひっ!!」


大柄の男が何か言おうとする前に、好青年の男が激情し、咄嗟に門番の襟元を強引に掴む。


「そんな事を・・・言われても・・・伯爵様のご命令でぇえ」


今にも泣きそうな門番を見て、呆れたようにその手を離す青年。


「ふう・・・あの成金貴族め、もう少しちゃんと教育した方が良さそうだな」


「なに?もしかして、戻るつもりなの?」


「当然だろ、こんな暴挙見逃すわけにはいかない」


「・・・今から?」


「いや、せっかくだし俺達も確認の為、一度ステータスを確認しておこう」


「ここ最近、骨のあるようなもんは狩った覚えがないし、そんなに変わってないとは思うがねぇ」


「まぁそう言うな、何事も自分自身の状況を知る事は大切だ」


半ば強引に青年は仲間達を言いくるめる。言動から察するにこの青年がこの冒険者集団のリーダーで間違いなさそうだ。


「じゃあここは通らせて貰う、何も問題は無いな?」


「はひぃ!!それはもう全然、どうぞお通りくださいませ!!」


「そういう事ですのでお先にどうぞ」


そう言うと青年はこちらに顔を向け、笑顔で微笑みかけた。


「ありがとうございます、ですが私たちは後で構いません」


「先に来たのは貴方達です、なら僕たちが後に並ぶのは当然ではありませんか」


「ですが…」


そんなやり取りに嫌気が差していたのか、黒髪の美女が急かすように親指をドアに向ける。


「凛・・・そういう態度は」

「早く行けってよ」


青年の言葉に美女は反応せず、代わりに大柄の男が狐虎たちを促す。そこまで言われればと、プランタンは先にドアを開け中に入っていき、狐虎達もそれに続く、そして冒険者達も後から入ってきた。


神殿の中には案内役と思われる神官が一人、その横にホログラム化されたような透明な装置がポツンと置かれただけでの広い空間になっていた。


「どこ行ってもここは何の変化もねぇな」


大柄の男が何度も見てきたかのようにぼやく。


「いらっしゃいませ、『鑑定』をご希望ですね」


「はい、この少年の鑑定をお願いしたいのですが…」


「『再覚醒』ですか?」


「いえ・・・実は・・・」


プランタンは事情を神官に説明する。


「へぇ、お前も異世界人だったのか、そんなナリしてるからてっきりスラムのガキかと思ってたぜ」


そう言うと男は狐虎の容姿をジロジロと見る。


「『スキル』貰ったでしょ?なんで使わないの?」


珍しく褐色の女の子が狐虎に話しかけてきた。さも当たり前の事であるかのように。


「そんなもの、知らないよ」


狐虎が吐き捨てるように答えると、女の子は若干ムっとした顔になった。


「いやいや・・・彼はなんていうかその、記憶が欠如してるようで気が付いたら私たちの所に迷い込んできたのですよ」


慌てて弁明するプランタン。


「・・・そう、じゃあ早く鑑定して」


「コホン、では君、此方へ」


神官に促され、狐虎は台座の手前にある透明な装置の前に立つ。


「その神台に手を翳すだけで結構です、瞬時に貴方の情報が台の向こう側に立体表示されます」


その説明通り、狐虎は右手を装置へ翳す。


透明の装置は何かを感知したように淡く光だし、そしてゆっくりと、次第に高速に回転し始めた。


回転を終えると今度は中央に大きな立体映像が浮かび上り、半透明の黒い画面の中央に『測定中』という言葉が浮かび上がる。


狐虎は自分に一体どんな隠れた能力があるのか、固唾を呑んで見守った。



『・・・・』


『・・・・・・・』


『・・・・・・・・・・・』



それは瞬時にというよりはあまりにも長く感じた。



そして・・・



『・・・・測定中、測定中・・・リファレンスエラーが発生しました』


『この人物のステータスは測定不能』


『修正中・・・修正中』


『修正終了・・・再測定を実行します・・・再測定が完了しました』



そして、ようやく狐虎の情報が中央の立体映像に開示されていく。




山本やまもと 狐虎ここ 15歳


レベル1 魔力量0 スキル『無し』


他能力値は基準値を大幅に下回る為測定不能。



広々と間の開いた空間に表示された文字はたったそれだけであった。



・・・一瞬の静寂。


だが、その沈黙に耐えきれんと言わんばかり何処からか大きく息が漏れ、豪快な笑い声が響いた。


「ぷっ・・・ぷくく・・・がははははは!!!!スキル『無し』ってマジかよ!!そんなの聞いたことないぜ!!」


神官も釣られて思わず顔を覆う仕草をする。


プランタンやソレルは信じられないという面持ちで画面を見つめていた。そして肝心の狐虎もそれが一体何を意味するのか分からず、ただ茫然と己の情報を見つめていた。


「・・・異世界人でも稀にハズレを引く人もいるみたいだけど、まさかスキルが無いままこの世界に来るなんて、今まで聞いたことがないけど」


黒髪の美女が冷静に言い放す。だが、その目は明らかに格下を見下したような威圧感が籠っていた。


「だ、だよなぁ!!いやぁ異世界からわざわざ召喚されて『スキル無し』って・・・おい坊主!いや最高に笑えるよこれは!!マジでけっさ・・・」




「何 が お か し い!!!!」



青年が今度は仲間であるはずの大柄の男の首を掴み大声で叫んだ。



「いでで、おい、淳・・・冗談だよ、マジになるなって」


「冗談でも言っていい事と悪い事があるだろ?ましてや弱者を笑いものにするなど・・・」


青年の言葉は怒りに溢れ、首を握る手にも力が籠る。


「リーダー、そこまでだよ」


褐色の女の子がそれを制止する。

その言葉でようやく青年は男の首を解放した。


「雄平、少年に謝罪しろ」


青年は狐虎を指差して謝罪をするように命令した。


「・・・すまなかった、悪気はなかった」


自分よりも数倍でかい大きな男が、まるでその背が小さくなったかのようにシュンとなって狐虎に頭を下げる。


「いえ、気にしてませんから・・・」


ここまで誠実に謝罪されると返ってこちらが委縮してしまう。


「狐虎君、僕の方からも謝罪させてくれ、すまなかった」


青年の方も模範とも言えそうな美しいお辞儀で狐虎に頭を下げた。伝説の冒険者とも言え、この世界では英雄とも言える彼等にこんな事をされ、狐虎は狼狽する。


だが、この流れをぶった切るかのように先ほどの褐色の女の子が狐虎に言い放った。



「でも、君、たぶんすぐ死ぬよ、この世界は前よりも甘くない」


「強力なモンスターだっていっぱいいる、人だって何するか分からない、国は何の保証もしない、だからみんな自分で強くなる、強くなるために『スキル』がある、それが無いって絶対無理」


「楓・・・」


褐色の女の子、『楓』と呼ばれた少女はまっすぐ、だがけして冗談では無く狐虎の心を見透かすように言い放す。それだけでこの子が本心で言っている事だけは狐虎にも伝わった。


「もうここには用は無いよね」


そう言うと楓は颯爽と踵を返し、神殿を後にしようとする。凛もそれに並び、大柄の男、鍋島雄平なべしまゆうへいと青年、前田淳まえだあつしもバツが悪そうに残った者へ会釈してその場を後にした。



そして、狐虎達も茫然とした様子で神殿を後にしたのであった。



今日、狐虎という人物は『無能力者』の異世界人という烙印を押され、そしてその噂は狐虎が暮す旧市街地にも瞬く広まっていったのであった・・・・・。










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