第19話 断捨離シャリシャリ

 はー、腰いてー。

お盆休みなんて皆無の社畜(病院勤務やから病畜なんかもしれんが、ゴロが悪いから病虫とでもしとく)


世の中は8連休だか、9連休だか知らんが、私は普段通りの2連休やったから、こう暑くちゃ何処かへ出かける気も起きんし。

それやったら、断捨離でもすっか。

よっこいしょ、っと、ただでさえ重たい尻をようやっと上げてしましたよ。

断捨離 といっても、自分の部屋がメイン


出るわ、出るわ。

サイズアウトした服(もちろん、小さくなってるからよ。パツパツならえーけど、もう膝から上に上がらんし。ズボンなんて)

煮凝りみたいなタオルハンカチ。これで、手を拭く方が不衛生だわ。

まっるきしノリが乾ききってる付箋とか…。


 どうして、そうなっちゃうのヨォ!?

って質問したいけど、そこまで放っておいた張本人は自分自身やし。


そんなこんなしとったら、お盆終わっておったわ。

ゴミ出しして、ちょこまかしてたら腰が痛え!

もしや、あの捨てたデニムの中に、妖怪でも居て、捨てた私に仕返ししてきたんだろかい?

古い物には心が宿るとかいうじゃないか。

私の事恨んどるのかな、大事にせんかったから。自覚が多ありやから、怖いわ。


ゴミとして出す時も

「ありがとうございました。私は卒業させていただきます。」

と粛然と捨てた。

少しづつ床の面積が拡がっているけど、まだ捨てる物あるな。


 おタケさん、お久しぶりね。


「アライちゃん、どうしてたのよー!」


「断捨離してたら、腰も痛めてさ。すっかり、足が遠のいてしまってた。」


「夏バテじゃないのね、良かったわ。」


🍺ビール、ビール。これは断捨離できんのだ。

「使ってない物が、奥からゴロゴロ出てくんのよ。」


「とりあえず。そういって、見なかったフリして元に戻すの、アタシもよくしちゃうのよ。」


「ビミョーなんよ。使うのか?使わんのか?判定に迷う物って。」


100%使うとかならいいのさ。下着とか靴下みたいな消耗品は、破れたりほつれたり古さがタイミンングと判りいいから。

ご祝儀と不祝儀袋が出てきたけど、紙が黄ばんでいるような気もしなくないけど、使えるし。しかし、使う予定も今のところなし。

こういうのが困るね。


「断捨離すんのも体力要るわ。するなら、早いほうがええよ、おタケさんも」


「そうよね。

アタシもさ、親がまだいるから、もうちょっと、もうちょっと、と先延ばししてるけど、実家の片付けどうするかって。嫌だけど考えないとぉ。」


私も自分の所有物でさえ、手一杯なのに、親の荷物なんて。あー、考えたくないし、やりたくもない。


こういう鬱うつした気分の時は、ビールで洗い流すに限る。

キンキンお願いします!


「はい、お待ち。今日は冷やしトマト🍅」


トマトもキンキンに冷たくてうまい。

断捨離シャリシャリ。うまーく捗るとええなぁ






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