第56話「4人の共通点」

#第56話「4人の共通点」


「この4人の共通点は分かるか?」


神様がそう言った瞬間、俺は彼らの顔をまじまじと見つめた。


水川、佐々木、堀田、霧島先生——どの顔も、俺の人生に深く関わってきた人たちだ。


「共通点……って言われても……俺の人生に関わってきた人たちだよな。それぐらいしかないだろう」


「それは知っている人間だから当たり前じゃろ!何を馬鹿なことを言っているんじゃ、この単細胞めが!」


相変わらず神様は理不尽だ。

聞かれたから答えただけなのになんで怒られなきゃいけないんだよ。


「じゃあ……他に共通点があるとしたら……俺が信用した人間、か?」


そう言うと、水川も佐々木も、堀田も、霧島先生も、少しだけ嬉しそうに微笑んだ。あれ、当たりっぽい……?


「黒崎らしい返事だな。まあ俺も信用してたがな」と堀田と言う。


「信用してくれて嬉しいな。やっぱり慎也は何度タイムリープしても変わらないね」と水川


「私とはそんなに接点なかったのに私のこと信用してくれてたんだ。嬉しいな」と佐々木


「まあ私は当然だよね」と霧島先生は勝ち誇った顔をしている。それを見て水川と佐々木はちょっと悔しそうにしている。



そして最後に神様が言った。


「おしい!もう一声!4人の共通点をもう一度考えてみるんじゃ!」


神様がわざとらしく言う。くそ、焦らすなよ。


共通点、共通点……性別? いや、堀田は男だしそれは違う。

年齢?いや、それもバラバラだ。霧島先生は明らかに年上だ。

恋愛相手?いや、やっぱり堀田がいるからおかしい。



じゃあ、俺が信用したって以外に、何がある?


……まさか。


「気づいたようじゃな?」


神様の口元が緩んだ。


「そうじゃ。この4人、みなタイムリープしてたんじゃよ」


「……は?」


一瞬、何を言われたのか分からなかった。


霧島先生だけでなく、水川が? 佐々木が? 堀田が?まさか???

そんなそぶり全く無かったぞ?


タイムリープしている人を探してはいた。でもそんな身近にいたのか?


「おぬしだけではない。他にも“時をやり直している者”は、意外と多いのじゃ」


ちょっと待て、理解が追いつかない。


霧島先生以外にもタイムリーパーがいた……?

それも、こんな身近に?


信じられなかった。

でも……もし本当なら……彼らの行動もおかしくないかもしれない。

納得できる部分もあるような気がしてきた。


「どうじゃ、真実を知って。驚いたか?」


神様は楽しそうに笑っていた。


そして俺は、混乱と衝撃の中で、次の言葉を待っていた。

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