太陽の花唄

夕砂

プロローグ



 花は、宿命を背負っている。

 それは、いつか必ず散る、ということ。


 それでも、根付いたからには咲くしかない。



 途中、迷うこともある。


 自分なんかが咲いてていいのか

 隣の花のほうが、ずっと綺麗じゃないか


 それでも、気づけば咲いている。



 散る宿命を背負うということは、

 咲く宿命もまた、背負うということ。


 気づきながら、それでも咲くしかなかった。



 やがて、静かに散っていく。

 背負わされた定めのままに




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