第27話 御先祖来たらネットが切れた。
去る2025年8月13日18時過ぎ。突如、自宅ネット回線が切れた。
いろいろ試してみたが、うまくいくわけもない。一応管理会社に連絡したが、盆明けの16日まで待たねばならぬとのこと。
そうとなれば、もう、自宅にネットは飛んで来ない。さすれば、ネット回線のルーターになる電源もオフに。このルーター、何だかんだでLEDライトがついておりまして、いちいち明るいのよ。ま、寝るに困るほどではないが。
どうせなら、少しでも電気代をケチろうということよりむしろ、このランプのない状態を楽しもうと思って、14日と15日は、電源をオフにして夜を過ごした。
ネットのない、まさに昭和時代の家の中がここに再現された。期せずして。例のLEDランプもないからね、そりゃあ、暗いよ。これに加えて蛍光灯でこそなく既にLEDとなっている照明も落としてみなさいな。マジ、真っ暗。原始時代に戻ったというのは言い過ぎにしても、何だかな、キャンプをしに山の中かどこかに来たみたいだぜ。そんな中で、ビールを飲んだり本を読んだり。何とも、昭和だぜ。
この生活はしかし、翌16日の土曜日には終わりを告げた。
昼過ぎに管理会社から人が来て、電気配線の応急工事をしてくれた。これで、ネット回線は完全に回復したのである。これで、翌日のニチアサのプリキュアファイトもできるぜ。
明かりの戻ったこの自宅、かのルーターのLEDランプがまばゆい。それに加えてパソコン2台とも再度機能開始。ネットにもつながる。よくよく考えてみれば、これだけ明るければわざわざアメリカなんか行かなくてもラスベガスだぜ。
とはいえさすがに、オンラインカジノなんてことはしないけどね。
今回は、この件についていつも押しかけアシスタントをしてくれている人魚の女王メルジーヌさん、略してメルさんと、ワタクシプリキュア御意見番にして名代藤本定義が対談いたしました。
・・・・・・・ ・・・・・ ・
名代 いやあメル姉玉(ねえたま)、わしゃ参った。お盆が始まってネットが切れて、送り火焚く頃にネットが復活。なんか、仕組まれたような経緯やった。どうせならってことでルーターの電源をオフにしたら、まあ、暗いこと暗いこと。暗い顔して笑うと不気味なパヨクの知人も追ったが、それはええわ。いやあ、わしゃどっかのキャンプ場に来たかと思ったで。まあ、キャンプなんてわざわざどこやら出向かんでも自宅でできることが判ったじょ。
メル お盆期間が丸々ネット電波切断して、終わったら復活っていうのも、なんか劇的な話ね。せーくんあんた、エロ動画でも見よったからご先祖様に怒られたのと違うかぁ❓
名代 アホ抜かしなはれ。エロ動画見て怒られるようなことはないわ。うちの父上の方がすごいからのう、その辺は。
メル いやあ、あんたのはなぁ、常々やり過ぎちゅうンじゃ。独身生活を維持することが自分の「国益」とかなぁ、満蒙は日本の生命線でソトヅラが自分の生命線とか、あんた、いつの時代のどこの人や。
名代 現代21世紀の日本社会の空気を切り裂いて生きる作家であるぞ。
メル おねえさんの服を切り裂いたりせんのはええけど、かっこつけなさんな。
名代 いやあ、わしの実態を余すところなく表現すると、こうなる。
メル はいはい。
名代 でな、ワシ、ネットのない部屋で真っ暗な、それこそ街の明かりさえ消えた夜中に一人山中のロッジから街を見下している気分になってな。
メル それで、キャンプ場かいな。
名代 まあな。そんな気分よ。別にキャンプファイアーなんかしとらんけどな。
メル 集合住宅でそんなことしたらアホ以外の何物でもないわ。
名代 そらそうよ。そんなアホなことせん。煙草も吸わんから、火もないし。あ、自炊もせんから、もっとないわ。
メル 電気火災もあり得るから、油断したらあかんでよ。
名代 それもそうである。姉玉のいうとおりや。
メル それにしてもあんたが姉玉なんか言うと、似合わんなぁ。
名代 ちょっとはかわいげも出したほうがよかろうと思ってね。
メル それはもうええわ。あんた、真っ暗な自宅で、何やっとった。
名代 ネットはつながらんからエロ動画は見れへんからのう。
メル そのネタもうええわ。まじめに、何しとったか聞いとる。
名代 ビール飲んで、本、読んどった。こういうときやからねぇ。打込の仕事もしようと思えばできたろうけど、する気にはなれなんだ。せっかくのチャンスやないかい、わしゃ内科医にはなれんけど。
メル 医師免許、あんたが持ってないことは知っとる。お医者さんごっこならできんこともなかろうけどな。
名代 誰がそんな事するかいな。アホ抜かせ。ともかく、この暗さをしっかり楽しんでみようと思ったの。
メル あんたにしては殊勝なキリカエやな。で、その暗さを楽しんだ感想は❓
名代 もう一言。夜が、長かったね。これだけは言える。
メル どこまでも続く長い夜、ってか❓
名代 せや。まさに姉玉のいうそれや。夜ってもともとこんなに暗いものだったのかと、改めて肌身に沁みるレベルで感じられた。これは良かったと思っている。
メル それがしかもお盆期間でしょうが。あんた、御先祖様からそうせいと言われたようなものではないか❓
名代 わしもそう思う。でもまあ、土曜日の送り火代わりに復旧して、ニチアサはしっかりとプリキュアファイトができたよ。おかげさまで。
メル せーくんの話、どう聞いても、御先祖様の思し召しとしか思えんね。
名代 わしも、それはつくづく感じる。このところ、墓参りも行けていないしな。まさか墓参りに行って、お盆期間もネットを切らんでくれとかエロ動画見ても止めるなとか、御先祖様に言えるわけがなかろうがな。
メル 面白おかしく言うとるけど、あんた、ジンセイゴジュウロクネン、ええ経験ができたのとちがう❓
名代 それは否定はしない。あの長い夜は、ワシには必要だったのよ。情報屋としてずっと生きてきたワシには、ね。あの養護施設の群れさせるクズどもの話も大概だが、そういう連中を排除するには、大学に行かねばならなかった。大学に行って卒業ともなれば、あのクズども、手のひら返ししてきよったわ。それだけじゃねえよ。ねちねちまとわりついた連中は、誰一人ワシの敷居に入って来れんようになったわ。あのアホどもの与えようとしたものに、まともなものなど何ひとつとは言わんけど、ま、ほとんどなかったってことや。
メル あんた、テメエ一人で生き抜いてきたような言い方しておいでじゃけど、そのくらいでないと、そりゃあ、こうして生き抜いてこれてないのは、わかるわ。
名代 そらそうや。それが真の現実というものや。専業主婦といえば聞こえはええが、世間知らずというより情報リテラシーのかけらもねえ情報無能なバアサンなんぞに何がわしを指導などできるか、ボケ。ああいうのをなぁ、・・・言うねんぞ。
メル わかるけど、そんな言い方、もうやめなはれ。あんたにそれだけの力があることは、皆さん、これだけ本を出して書いていればわかるわ。あんたの言うコギタネエ何とか弁の田舎のうす盆暗どもとやらでも。
名代 それはわかっとるが、きれいごとでは済まんからな。
メル あんた、今生のことは今生でけりつけるつもりやな。
名代 ああ。今回のあの暗い夜のおかげで、そのことを改めて誓ったわい。
メル そこはもう、せーくんなりに頑張っていきんちゃい。お願いだから巣鴨プリズンで絞首刑とか市ヶ谷で演説して切腹とか、マジでしなさんなや。
名代 今どきのサンシャインにそんな設備ないで。市ヶ谷の陸軍省は、まあな。
メル それだけ言えておれば、あんたの言うクズ共雑魚共はもう寄って来れんでしょうが。目的はすでに達成できているのと違うか❓
名代 それは思う。だからこそ、次に行かなきゃな。
メル その決心をするというかさせるために、今年のお盆があったのと違う❓
名代 わしも、それは強く思う。ま、今日は久々に酒なしで過ごすよ。酒飲まないとなぁ、夜が長いのよね、これも。
メル 今日は休肝日ってことね。どうせならしばらく継続したらどやぁ。
名代 何日かは継続しようと思っとる。なんか疲れが出ているからねぇ。
・・・・・・・ ・・・・・ ・
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます