第56話 抗争

 私が学校を休んでいる間に学校では何やら事件があったらしい

 内容はよくわからないけど、近くにある盾津中学校と揉めたらしいのである


 私が久々に学校に行ったら、パパこと中村くんの怒りも冷めていた

 私は内心助かった…

 と、思いきや面倒臭いことに巻き込まれることになる

 何故かみんな卒業式でもないのに学ランに刺繍などを入れ出して何やら気合を入れているではないか…

 背中に龍神、雷神、鬼神やらの文字を入れて和彫りみたいな絵まで刺繍している

 胸ポケットの上には意岐部愚連隊の刺繍

 パシリの渉にも何やら刺繍が…


 左腕には喧嘩御免

 右腕にはおま○こ上等

 なんじゃこの刺繍は?ギャグか?

 とは思ったが、恐らくこの文字はアッくんこと、岡本くんに入れさせられたのだろう笑


 お昼休みの時だった

 原付を二人乗りした生徒が校門から戻ってきた

 何やら警察のバイクに追いかけられて逃げてきたらしく、生徒の乗ったバイクの後にお巡りさんが来た


 校門に立っていた先生にお巡りさんが話しかける

「今、こちらの生徒がバイクで学校に入っていきませんでしたか?」

 と、お巡りさん


 校門に立っていた先生は

「何を仰いますん。うちにそんな生徒はおりませんよ」

 と答えてた


 この会話を聞いて

 やっぱおかしいは、この学校と思ったのは言うまでもない笑


 で、何故か、敵対していた岡本軍団と、木嶋軍団が結託している


 それは何故か…

 盾津中学に乗り込むからだった


 一応?

 岡本軍団だった私も行くことになり、チャリやらバイクやらで向かうことになった


 と、400ccのバイクが一台動かない…


 校門に立っていた先生にひとりの生徒が

「先生!これ、エンジンかからんねんけどなんでやと思う?」

 と聞いた


 先生はバイクをジロジロ見て

「あ〜。これバッテリー上がってんちゃうか?押しがけしてみたらいけるやろ」

 と、勉強を教えるわけでもなく無免許運転の片棒を担ぐ


 生徒は

「なるほどな。ちょい、後ろ押してぇ〜」


 先生は

「あかんあかん!立場上それは俺にはできん!」

 と言って職員室に戻っていった


 いやいや、立場上あかんねやったら中学生がバイク乗ってきてる時点で注意せぇや笑

 と、私は思った



 そして、盾津中学に私たちは着いた

 想像できない方は、東京リベンジャーズなどの抗争を想像してくださいね


 アッくんは相手を殴るたびに

 ドスっ!という音が鳴る

 うゎぁ〜殴られたくはないなぁと、この時私は思った

 キーちゃんこと、木嶋くんも太っている割に素早い動き…

 ふたりの喧嘩をするところは初めて見たがビビった


 パパこと、中村君も俊敏な動きだった

 ヤバかった

 パパの怒りがおさまってなかったら私がアレを喰らうかもしれなかったのだ


 で、私はというと、めっちゃでっかい人が相手になってきたからビビって自転車置き場の方まで逃げたが、もう後がない


 私は、そばにあった自転車を相手に投げたが、力がないから届かない笑


 そしたら向こうのでっかい人は原付を投げてきたからめっちゃびっくりした!


 ヤバイよ、ヤバイよ、と芸人の出川さんのように言って争いが終わるまで、とにかく逃げ回った笑


 結果、意岐部が勝利?した


 実際には、この抗争?で決着はついていなかったんだけど、私はこの抗争の後すぐに四條畷の叔父さんに引き取られてしまったから真実は解らないんです

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