第38話 雨夜家の正月
重春叔父さんに見つかった私は、チャリを置き、車に乗せられると思いきや…いきなり殴られた。
胸ぐらを掴まれてボンネットに叩きつけられた。
躰をを起こそうとすると、足払いをされ転んだ。
転んだらまた胸ぐらを掴まれて頭をボンネットへぶつけられる。
何が何だかわからない状態が続いた。
『新しい家族と、恋、友達を天秤にかけて罪の意識を感じていたんだぞ!!』
と、叔父さんに伝えたい気持ちと『恋だって今の俺には大切だ!!』という反発心からと、痛みとで泣いた。
ようやく、叔父さんの怒りも?冷めたのか
「大丈夫か?」
と私の頭を触り、コブができたところを
「痛いやろ。これは1回畷生会連れて行かなあかんなぁ。」
と、言って救急で病院に連れていってくれた。
まぁ、特に異常はなかった。
車での帰り道、国道163号線に出た時、10数台のバイクに分乗した暴走続がいた。
叔父さんは
「頼むからあんな風になるなよ。」と、笑いながら言った。
私は
「なるわけないやん。」
と笑って言った。
この当時はまだ、自分がこれからそういうことをするとは夢にも思っていなかった。
元日は一日中家で過ごし2日目、小学校の時にお世話になった春徳伯父さんの住んでいる東淀川区に行った。
前に書き忘れたけど、春徳伯父さんところには、私が小学2年生の時に政徳兄ちゃんが拾ってきた犬がいた。
名前はコロン。
この頃にはめちゃくちゃ大きくなっていた。
余談だけど、政徳兄ちゃんがコロンを拾ってきた時、
「抱くか?」
と聴かれて、犬に免疫のない私は泣きながら嫌がった
毎週日曜日は私がコロンを散歩させていたんだけど、コロンの順位付けでは、照代伯母さん、春徳伯父さん、政徳兄ちゃん、弘美姉ちゃん、コロン、私だった。
だから、コロンには、よく牙を剥き出しにして怒られた
散歩の時も
「お前が今日の散歩相手か」
くらいに思われてて、公園に行った時コロンは急に走り出して私の手からリードが離れた
コロンが家に来てから怒られる回数も減ったし、コロンは家族の癒しになっていると思ってたから私はコロンに感謝していた
そんなコロンが勝手に走り出して、どっかに行ってしまった。
空が夕方から暗くなる頃まで必死探しまくった。
コロンがいない!
泣きながら家に帰ると、
「お前なにしてたんや!」
と、春徳伯父さんに言われた。
私は泣きながら
「コロンが…」
「コロンがどっか行ってしまった」
と言うと、春徳伯父さんが、
「コロンならそこおるやん。何言うてんの?」
と言った。
コロンは、ご飯を食べながら上目使いでこっちを見ながら美味しそうに下をペロリとしていた。
重春叔父さんところもヨークシャーテリアを2匹飼っていた。
雄と雌だった。
私は雄と仲良かった(笑)
盛りの時期が来ると決まって私の足にしがみついて腰を振ってきた
オナニーを覚えていた私は、
「そんなしたいんか?」
と言って犬のちん○んを持ってあげた。
すると、腰振りの勢いは激しくなって精液のようなものを出した。
友達が家に遊びに来ると、面白がってそれを見せていたら
「やっぱ飼い主に似るんやな」
と言われた笑
話は戻るけど…
東淀川の春徳伯父さんの家に着いたらいきなり怒られた。
「おまえ、またゴンタしたらしいのぉ~!アホンダラ!!」
重春叔父さんが
「もぅ、正月早々、散々怒ったからもぅええって。」
となだめてくれた。
そして、正月恒例の雨夜家ボーリング大会に出掛けることになった。一番うまかったのは政徳兄ちゃんだった。
小学生の時は両手でボール投げていた私だが、大分成長して普通に投げられるようになっていた。
スコアも上達して120くらいいくようになっていた。
ちなみに過去最高は中3の時に215まで出せた。
カラオケもよく行ったが私はからきし駄目で音痴だったし、人前で歌うことが恥ずかしかった。
雨夜家ではそんな正月を送っていた。
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