留守番電話代行サービス
霧ヶ原高校怪異探求部調査報告書
報告番号:第■■■号
件名:留守番電話代行サービス
調査責任者:九十九 九十九
記録担当:雨下 空鹵
■ 調査対象概要
本件は、関東某県で展開されている「留守番電話代行サービス」と称する業務に関する調査報告である。
当該サービスは利用者からの依頼なしに開始され、家庭の留守番電話に「代理応答メッセージ」を残すというもので、
メッセージの内容は当該家庭の日常生活に関する極めて詳細な情報を含んでいることが特徴的である。
■ 現地調査結果
【記録されたメッセージの例】
調査班が確認した留守番電話の内容から、以下のような発言を抜粋:
「お疲れさまです。今日の夕食、カレーでしたね。じゃがいもが少し固かったと思います」
「息子さんの宿題、算数の7番、答えが間違っていますよ。お母さんに伝えてください」
「昨夜、2時37分に目を覚ました方がいらっしゃいましたね。喉が渇いていたでしょう」
【技術的検証】
・電話会社の通話記録には該当する着信履歴が存在しない
・発信者番号表示は「表示圏外」または「非通知設定」となる
・音声解析の結果、性別・年齢の特定が困難(機械的に変調された可能性)
■ 体験証言と異常報告
【当該家庭の証言】
・メッセージの内容は「いつも正確」で、家族の行動や状況を的確に把握している
・留守番電話の録音時刻は、家族全員が在宅している時間帯が多い
・「助言」めいた内容が増加傾向にあり、最近では「指示」に近い内容も確認
【類似報告】
近隣地域で同様の現象が3件確認されており、いずれも以下の共通点を有している:
・一人暮らしの高齢者世帯、または核家族世帯
・固定電話を日常的に使用している家庭
・メッセージの「助言者」は家族構成や生活パターンを完全に把握している
■ 考察
なし
■ 危険度評価【D】
現時点で直接的な害は報告されていないが、プライバシーの完全な侵害状態が継続しており、
精神的負担および「指示」内容への依存傾向が確認されている。
また、情報収集の手段や目的が不明であることから、今後の動向に注意を要する。
■ 追記
昨夜、部室の固定電話に留守番電話が入っていた。
「報告書、順調に進んでいますね。でも一箇所、間違いがありますよ」
通話記録は残っていない。
以上。
報告日:20XX年XX月XX日
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